自分らしく生きるということ。
これは、自分の場合、性別の問題に大きく関わってくるんですが、
小学校、中学校までは、自分の体は見た目の性別と違う、
つまり戸籍上の性別と、体の内部が違うと思っていました。
それなりの変化はあったけど、
それを受け入れられず、
とにかく性転換をしようと思っていた時期。
以降は、ほとんどバンド活動だったので、
周りが逆転した性別で自分を受け入れてくれていたので、
特に不自由は感じませんでした。
要するにこの辺りまでは性ホルモンがほとんどなかったのかも。
ところが、10代後半になり、
生殖器系の器官に癌が見つかって、
レントゲンやら何やらをみていると、
自分の性別を改めて思い知らされた気分になり、
そこで癌の手術と、ホルモン治療を始めてみました。
それから数年は本来の性別での生活をしたりしていましたが、
そのうち、ホルモン治療に疑問を持ち始め。。。
薬を飲まないと維持できない体。
そして、抗う思考。
例えば、女性寄りの体になっている時、
化粧をしたり、マニキュアを塗ってみたりしたくなる。
男性よりの時、ヒゲを伸ばしたり、
筋肉をつけたくなったりする。
ただ、一定しないバランスの中、
ふと反対の性にホルモンが向かってしまうと、
体の変化よりも頭のほうが先なので、
マニキュアを塗っていたり、
ヒゲが生えている事に、
嫌悪とまではいかないけど、
ひどい違和感を覚える。
本人でさえ、そうなんだから、
周囲はもっと違和感を感じるかもしれない。
自分はとてもわがままな人間で、
それを自覚してるけど、
周りに対して、わがままな面を見せたくないのもある。
基本的に関わってくれる人が好きなので、
迷惑はかけたくないし、
わがままなヤツだと思われたくない。
だから、おかしな人だと思われたくなくて、
その人に見せている面を保とうとする。
そうすると、ホルモンが逆転しているときは、
反対の性を演じなければならなくなる。
演じて人生を生きることは自分らしいとは思えない。
演じていないと続かない関係は、
自分にとって本当に必要なものなのか?
去年くらいから、
だれかれ構わずってわけじゃないけど、
カミングアウトするようになって、
ありがたいことに、
社会的なポジションや戸籍にとらわれず、
自分らしく生きればいいと言われる機会も増え、
男性か、女性か、ではなく、
「yuki」という人間として生きる自信がついてきた。
それでも、やっぱり難しい人だと思われるかもしれないし、
奇異の目では見られると思う。
でも、それはそれで自分の生き方。
この先、ホルモンバランスがどっちになるのか、
予測できない毎日だけど、
自分を見失わなければ、大丈夫な気がする。