毎年桜を
見に行きたいと
せがんでいた
滋子さん
毎年必ず
時間をとって、付き合わされた
不承不承であった
桜の下に
楽しんでいる滋子さんと
仏頂面の私が歩いていた
我が家の春の一光景であった

滋子さんが倒れて
滋子さんは行こうといわない
滋子さんと誘っても
頭を横に振る
そんな滋子さんがいる

こんなことなら
あの時と
後悔をすることもある
花粉症のせいか
桜を見にこうと言っても
のってこない

今日の寒さは一層
不精にする

いずれにしろ
春が
ふたたび