もうひとつの番組

土曜日 NHKの再生の街
この番組も一抹の清涼感を与えてくれた
特に近藤正文さん演じる市議会議長が良かった。
大阪のある市が財政破綻に瀕し、中央指導のニュータウンを断念する話である
一見悪役として、市議会を牛耳りながら、業者から収賄をかさね、強引にニュータウン計画を進めていく
それに抵抗し、市職員が立ち向かう
そして、市民は、豊かさと希望をニュータウンではなく、市民参加型の市の建て直しを選択する
最後の週の一場面
再建計画を公開聴聞会として行う。
市議会議長が、市職員が提示する再建計画に、夢も希望が無い
ニュータウンには市民の明日への希望があると力説する。
突然、ひとりの少女が市議会議長に
問いかける
希望ってなに
この問いに市議会議長は言葉を窮する
そして、ニュータウンなしの再建計画が選択される
最後の場面
主人公の市職員と市議会議長
市議会議長が、投網を繕う漁師道具を主人公に渡す
私が子供のころ、漁師の親父の網の繕いを手伝わされた
そのときの道具だといいながら、
この投網を繕う道具を渡しながら、市の将来を彼に託したのであろう
大上段に公共事業を非難するのでなく、
公共事業の代わりに市民に夢と希望をどのように示していくか
大きなテーマである
かなり 甘い寓話となっている
私の稚拙な文章力で伝わらないのではという心配と
書いてしまった後悔をしている

でも、市議会議長が投網の道具を手渡しているシーンを見ていると、
二人は手段が違うにしろ
同じ山を見つめていたのであろうと思ってしまう

国政もそうかもしれない
自民党も民主党もきっと同じ山をみているのであろう
ただ、登り方がちがったのであろう
市議会議長が主人公に手渡したと網を繕う道具
今の日本に一番必要な道具かもしれない