朝早く、窓越しの空を見た
未明である
薄暗い寝室に一人
隣の部屋へ行くと滋子さんが、
起きていた
じっと窓の外を見ていた。
おはようというと
びっくりしてこちらを向いた
いったい何を考えながら、窓の外を見ていたのだろう
突然、じーんと熱いものがこみ上げてきた
理由はない
そばにいき、首の下に腕を回し、
寒かったときくと、首を振った
少しずつ、夜が明けてきた
うってかわって 寒い朝である
冬の朝である