日曜日
3日前である。
娘の幹子から電話。
「でこちゃんが亡くなった」
え、思わず、誰と答えた。
お母さん、はままつのお母さん。
義理の母である。
私と同じ年である。57歳
心疾患らしいが、分からない。祖母の誕生日に出かけていき、お祝いの最中に、静かに息をひきとったとのことである。
似合わない
彼女には似合わない
いつも元気で、気配りを楽しんでいる人であった。
静かに、息をひきとったとは
彼女のそばにはいつもにこやかな、主人がいた。娘の義理の父親である。
月曜日、弔問に出かけた。
家族親戚が集まり、ただただ、黙っていた、まだ悲しむというより、驚いているのが実感である。
お父さんが寂しそうにしていた。
二人で、少し酒を飲んだ。
妻が倒れて意識をなくしていたとき、妻の死を覚悟した。父親はそれだけである。
何も手がつかなかった。
頭のなかはいろんなことが浮かんでくるのだけれど、なにも手がつかなかった。やがて、思考回路が完全に停止し、現実として何も考えられなかった。ただただ、毎日妻の病院へ見舞いにいき、妻の手を握っていた。暖かだった。それだけが救いであり、慰めであった。
今、本当に彼の気持ちが分かる
なくなった でこさんの冥福を祈るより、残された 取り残されたお父さんのことを気遣う。
結婚して、長年ともに歩んでいると、乗り越えなければならない悲しみである。
分かっているが、分かっているが、やりきれない。
朝、滋子さんの手を握り、行ってきますと挨拶をして、家を出た。
滋子さんの手のぬくもりが残った。
私には、手のぬくもりと安らぎがある。
娘の義理の父親。
気を強く持って、がんばってほしい。
3日前である。
娘の幹子から電話。
「でこちゃんが亡くなった」
え、思わず、誰と答えた。
お母さん、はままつのお母さん。
義理の母である。
私と同じ年である。57歳
心疾患らしいが、分からない。祖母の誕生日に出かけていき、お祝いの最中に、静かに息をひきとったとのことである。
似合わない
彼女には似合わない
いつも元気で、気配りを楽しんでいる人であった。
静かに、息をひきとったとは
彼女のそばにはいつもにこやかな、主人がいた。娘の義理の父親である。
月曜日、弔問に出かけた。
家族親戚が集まり、ただただ、黙っていた、まだ悲しむというより、驚いているのが実感である。
お父さんが寂しそうにしていた。
二人で、少し酒を飲んだ。
妻が倒れて意識をなくしていたとき、妻の死を覚悟した。父親はそれだけである。
何も手がつかなかった。
頭のなかはいろんなことが浮かんでくるのだけれど、なにも手がつかなかった。やがて、思考回路が完全に停止し、現実として何も考えられなかった。ただただ、毎日妻の病院へ見舞いにいき、妻の手を握っていた。暖かだった。それだけが救いであり、慰めであった。
今、本当に彼の気持ちが分かる
なくなった でこさんの冥福を祈るより、残された 取り残されたお父さんのことを気遣う。
結婚して、長年ともに歩んでいると、乗り越えなければならない悲しみである。
分かっているが、分かっているが、やりきれない。
朝、滋子さんの手を握り、行ってきますと挨拶をして、家を出た。
滋子さんの手のぬくもりが残った。
私には、手のぬくもりと安らぎがある。
娘の義理の父親。
気を強く持って、がんばってほしい。