7月26日浦安の花火大会である。
滋子さんは、花火というより、人が集まる場所に行くのが好きで、毎年楽しみにしているようである。
以前隅田川の花火に滋子さんと行ったが、吾妻橋をぞろぞろ歩き、「立ち止まらないでください」とどなられながら、見る花火は興ざめであった。二度といくものかと思った。
妻は単純に住みだの花火に感激していた。
東京の花火は本当に人を見に行くようなものである。近年、普段着物に接したことがないあんちゃんやおねえちゃんが色とりどりの浴衣を着て、ずたずたと歩く姿は、両国のおすもうさんの新弟子検査の風情であり、よくよくみると、それなりに面白い。
いずれにしろ花火どころではない。

昨年、妻と花火を見ようといい、友人を招待した。突然妻は行きたくないので、二人で行ってきたらといいだした。こちらは、めんどうくさいので、お酒を飲みながら、音だけ聞こうといいだした。
やがて、花火の時間。
突然、窓の向かいの公民館の屋根の上に、大輪の花火。続々と大音響で、打ち上げられた。
友人とふたりびっくり。滋子さんも目を丸くして、見入っていた。そういえば、花火の打ち上げ場所が今年から変わったんだ。突然思い出した。
部屋の電気を消して、窓の外の絵画を楽しんだ。
妻への大きなプレゼントであった。
神様もいきなことをしてくれた。
今年はできれば、普段お世話になっている皆様を御呼びしよう。