不覚にも、夏風邪をひき、2日ほど、家で過ごした。夫婦ふたりベッド生活である。
妻に感染したらいけないと、あまりそばにもいけないで、終日寝室で過ごした。介護の人も、私がいるので、びっくりしていたようです。
月曜日、会話の練習に訪問リハの先生がいらっして、はじめてのリハビリ。
少し時間がかかるかもしれないが、明瞭に話せるようになれば、自身がもてるのではと思っています。
とにかく、皆に愛されるひとだから、会話がスムーズにできるようになれば、もっと、世界が広がるのではと期待しています。

それはそれとして、一日寝室で寝ているとまるで、独身の頃のようである。
6畳一間の下宿生活を思い出します。

若かったあのころ、何もこわくなかった。ただ、あなたのやさしさがこわかった。
という神田川のフレーズがありますが、
窓の外の梅雨時の景色を見ながら、終日寝ていますと、早く元気になりたいと思います。この気持ちの100倍いや1000倍、滋子さんは元気になりたいと思っているのでしょう。
介護のかたが、帰った後、滋子さんのベッドのそばに行くと、眼を開けて、そばにいてといって、手を差し出してきました。
手を握りながら、ベッドのそばに椅子に腰掛け、大丈夫と問いかけますと、大丈夫と答えてくれました。
二人だけの時間です。
しばらく、こうしていよう。