4月、5月、6月は草木の香りが気になる季節である。かすかに香る草花の香りはいいが、残念ながら何の花か分からない。
昨年は、滋子さんが、茨城の病院にいたので、守谷(ツクバエクスプレス)から病院までの道すがら、季節の花々を楽しんだ。自転車で約20分、起伏に富んだ道である。結構きつかった。2度ほどがけから滑り落ちたりもした。
もうあれから1年がたつ。
今朝、少し早く出社したいと思い、7時40分ごろ、そろそろ行くねと、挨拶をしていたら、滋子さんのお腹がなり、かすかににおいがし始めた。始まったと聞くと、いいから会社へという。
そうは行かない。
あわてて、準備をして終わるのを待つ。大丈夫と聞きながら、オムツ交換と弁の処理。
意外にスムーズに終わって、時間を見ると8時。いつもの時間と、あわてて、家を出てバスに乗る。幸いそんなに込んでいなかった。
便の処理をした後、どうしても手に臭いが
残っているのではと気にかかる。ふと手の臭いをかぐと少しにおう気がする。
もっとも、手なのか鼻の粘膜なのか分からない。
少し気になる。
でも、恥ずかしいと思わない。
あまり人に迷惑をかけないようと思うだけである。
4月、5月、6月は草木の香りが気になる季節である。
一年中、自分の臭いが気にかかる。
銀座おねいさまは、華麗臭で、おばちゃんの厚化粧は、加齢臭。
我々の生活の臭いは、加齢臭なのだろうか。
滋子さんとの介護生活の臭い。気にはなるが、せいいっぱいと誇ってもいる。
やがて、夏が来る。