人間の一日の尿量は1.5Lとのことである。
もっとも、飲んだり、食べ物に含まれた水分以上、排出したら、脱水状態となり、大変だ。
妻は今病床にいる。
脳出血の影響は、言語機能や運動機能だけでなく、他の機能にも種々の影響を与えているのであろう。
事実、今回の入院の原因のひとつは、胃の運動が低下し、排便が出来なくなり、便秘状態が続き、嘔吐し、肺へ嘔吐物が混入したのではと思っている。
妻の枕元で、少しずつ話をしている。声を出すが、小声で、分かりにくい。
少しずつ良くなっているのが実感できる。退院が見えてきた。一方目に見えない妻の機能低下がどの程度なのか、在宅へ戻って大丈夫なのか、常に見えない不安の中にいる。
妻の顔を見ながら、そろそろ退院だねというと、うなづく。まだ笑顔が見えない。
身体が疲れているのだろう。眼に見えないことがたくさんある。
眼に見える妻だけを信じている。
少し、不安がなくなる。
病室の前は公園。サクラはまだ残っている。