いよいよ、妻が退院する。ケアマネージャのひとと相談しながらである。前回と違い、2度目であることから、手際は良くなっている。今後妻が帰ったら、どうしようか、前回の反省をしながら、考えている。看護婦さんいわく、反省でなく、勉強ですとのことである。
どっちでもよい。
反省して、変えたことは、私の負担を極力小さくした。そのため、費用は3倍程度に膨らんだ。
仕事を家に持ち帰らないよう、帰宅時間を7時目標とした。その代わり、食事は外で食べ、家に帰ったら、極力妻のそばにいるようにする。
話をするなり、テレビを見るなり、妻のベッドサイドにいよう。
そのためにロッキングチェアを使おう。
結婚当時、私の学生時代の友人が送ってくれたものである。
偶然、私の友人グループ2つが、まったく同じものを送ってくれた。しかもロッキングチェア。2つのグループのひとつは学科の仲間、もうひとつはクラブの仲間。いずれにしろ驚きである。
このロッキングチェアを妻のそばに置き、ゆっくりと時の過ぎていくのを楽しもう。
夜がふけ、妻の寝息がいびきに代わり、私のワイングラスが空になってきたら、そっと、部屋の灯りを消して、ベッドに入ろう。

おやすみなさい。

妻が帰ってくると、また、家に灯りがつき、家路についたとき、妻がお帰りと言ってくれる。楽しみである。
疲れがふっとぶ。