妻が再入院して、はや一ヶ月。病状は安定したようで、少しずつですが、しゃべれるようになってきています。とはいえ、やはり去年のような元気で、わがままをいうほどの元気はないようです。昨年は妻のわがままを聞きながら(といっても、昔私が妻に頼んでいたわがままと同レベル。同ってことはない)、わがままをいえるぐらい良くなってうれしく思っていましたが、いまではそれも昔のこと。
早く、元気になってと日々祈るだけです。ここ最近仕事が忙しくなり、家の掃除などの手を抜いていると、帰宅して、家の明かりをつけると、朝出かけるときのままにちらかっている。そんな時、家と妻に叱られたような気がして、あわてて片付ける。人の気がない家は冷え冷えとしていて、気がめいってくる。特に昨日は雪模様。6時までに帝国ホテルに。時間を気にしながら、片付ける。そんなとき、便所掃除をする。便器を洗っていると気が落ち着く。ジャーと水を流して、掃除を終え、夜会用に正装して、家を出る。後は帰ってからと、言い訳しながら、エレベーターに乗る。
外にでて、マンションを見上げると、我が家に灯りが。いけない。消し忘れ。
でもいいか。なんとなく、妻がいるようで。
行ってきます。
心の中でそういいながら、バス停に走る。
雪が少し激しくなった。
春はまだ遠い。