パパ

家に着くと、今日は早かったので、介護のお世話をしていただいている人に会う。丁度妻の着替え中である。
ぎこちなく、お世話になっていますと声をかけ、妻にただいまの挨拶をし、着替えのために早々と寝室に入る。
どうも若い女性は苦手で、妻がいるととりわけ。
友人に若い女性だと、元気はつらつに、下心見え見えで無駄な努力をする友人が多々いるが、私は苦手。
どうも、自分の娘より若い女性はだめなようである。娘は今33歳ぐらいと思う。確かではない。つまりそれ以上の女性だと、緊張感なくしゃべれるようである。
そんなことはどうでもよい。
介護の方が帰ると
｢パパ｣
｢パパ｣
早速、女帝のお召し。
妻のもとに行くと、車椅子に乗りたいと、さっそくご指名。
車椅子にのせ、眼鏡、テレビといつもの手順。
どうも、お尻の先端が痛いようである。だから長時間ねとぇいられないようである。
日記をみると、やはり、同じクレームがあった。
さて、どうしよう。以前もあり、身体の体位を斜めにしたりして、痛くないようにしていたら、自然とクレームがなくなっていた。また再発である。
一応、お尻の先端がベッドにあたらないように、身体を斜めにして、一晩様子を見よう。
今週土日の宿題である。
土曜日葛西循環器病院で食事のリハビリ。言語療法士の彼女に相談しよう。若い女性である。苦手である。若い女性と話をしていると、妻の視線を感じる。
これはさらに、苦手である。
私には、きつい言葉で話すのに、若いきれいな女性には優しい言葉で語りかけている。
背後より、聞こえてくる、妻の恨みの言葉（私にしか聞こえない）。
この呪文を解くまじないはないの？
これも宿題にしよう。