
少し思い話しですみません。
書き始めたので、最後まで。
地雷除去の話し
人道的地雷除去
地雷を99%以上除去して、安全な生活ができる環境を作ること。
それにつけても、カンボジア、アンゴラ、ボスニアヘルチェゴビナなどなど。多いこと。
地雷を99%どのようにして取り除くのでしょう。
一番確実なのは、人が地面を探索棒で探すこと。しかし、万一間違えば、地雷が爆発し、、作業員の死亡事故となる。
事実私がボスニアに滞在した1ヶ月に3名死亡した。一組は夫婦であった。
方法は、一定の面積をロープで区切り、その橋に一定間隔で人を配置し、人の目と探査棒で探す人海戦術である。座って作業することから、爆発したとき、のどの辺りに地雷の爆発が直撃するので、死亡事故となるわけである。
最も効率がよいと言われているのが、地雷犬による探索である。
事実、ボスニアにも数頭配置されていた。地雷犬は、麻薬犬、警察犬に比較して訓練が最も難しいといわれている。
南アフリカと米国(すこし曖昧)に訓練場があるとのことである。地雷探査は犬とひとのチームワークで、このコンディション作りも重要とのことである。
シロウト考えだと写真のような工作機器が有効だと思われる。先端のローターで機械的に地雷を見つけ、爆発させる方法である。爆発を遮蔽物で防御しているので、安全性は高い。
事実日本でも開発されている。しかし、以前話をしたように、地雷が埋められている場所は戦場、しかも前線。平坦な土地はほとんどない。つまり運転できないわけである。
ボスニアでもドイツ製が導入されていたが、ほとんど使用されていない。
日本の開発のエピソード
地雷探索機を作って、国際規格による性能検査を行おうとしたが、性能試験(防御壁)が機関砲で一定距離離れたところから撃ち、安全性を担保すること。
これには、国内の製造会社は大困り。日本で機関砲を使用させてくれる施設はない。
まさか自衛隊に頼むわけには行かない。
製品化されているので、何とかしたのでしょうが。どうしたのだろうか。
現在地雷廃止に関する国際協定が締結され、日本も調印している。
米国、中国、ロシアは拒否している。世界最大の平兵器輸出国にとって、産業界の反対は絶対的なものなのであるか。
製造、販売会社が平和になって不要になったとき、製品回収を義務つけると、事情が変わるのだろうか。
地雷は、平和になったボスニア、カンボジアなどに何十年もの間、暗い戦争の影を落とす。
ボスニアでさらに暗くなる話。
米国に強制された平和。
いまだ国民の悲しみは癒えず。隣の家の人に帰ってきてほしくなく、せっせと地雷を隣の家の周辺に埋めているという話も報告されている。
モスタールの調査を終え、サラエボへの帰路。
モスタール人の多い村、クロアチア人の多い村。いくつかの村を通り過ぎる。村々ごとに戦闘があり、いまだに他民族を拒否しているとのことである。
サラエボへの帰路は、空に抜けるような青空。いつまでも続く山間の道。
平和への道でありますよう、当時の私は真摯にそう念じた。
今、ボスニアはどうなっているのであろう。もう一度訪れたい国である。