ボスニアヘルティコビナで、地雷被災の調査を実施。
平和な日本では、考えられないこと。現実感のない話。
少しでも理解してもらえれば、と思って、何回かに分けて書いてみましょう。

地雷は殺人兵器ではありません。
対人地雷といわれる地雷の種類は、2つあるようです。
ひとつは地面に埋める地雷で、もうひとつはトラップタイプで、家の入り口などに紐を通しておき、その紐に触れると爆発するタイプです。
地雷ではひとが死ぬ確立は低いとのことです。
地雷は兵士の戦闘能力をなくすための物で、殺すためではありません。
だから、悲惨な非人道的な兵器といえます。
特に今のように平和を取り戻したとき。
地雷の被災にあうと、足をなくします。もし屈んで作業をしていると、手がなくなるかあるいは首を被災し、死ぬことがあります。

地雷は爆弾ではありません。
地雷は爆薬と同時に、人にダメージを与える弾丸のような金属弾が中に入っています。爆発したとき、この金属弾で怪我をするわけです。

地雷は金属探知機では取り除けません。
地雷除去は2つの段階があります。
戦争中に行う地雷除去は、進行する道路などを大雑把に70%か80%(不確か)除去します。彼らは兵士が通る道だけ取り除けばよいわけですから、大雑把になっても問題ないわけですの確立で取り除きます。
平和時に地雷除去はHumanitarian Demining 人道的地雷除去といい、これは99%以上このとき、金属探知機で取り除きますが、これは戦争時の地雷除去で、大雑把な除去です。地雷の90%以上はプラスティックでできています。だから金属探知機に引っかからないケースがあります。カンボジアの土質は鉄分を多く含んでおり、これが地雷除去を難しくしているようです。


地雷を埋めるのは簡単、取り除くのは大変

地雷を取り除く方法で、確実で簡単な方法があります。埋めた人が掘り起こせばよいわけです。事実ボスニアでは、以前兵士で地雷敷設を行ったひとが外国からの予算で雇われて働いています。しかし、問題があります。戦争は2つの勢力の喧嘩ですから、両方で埋めます。地雷を埋める場所は、前線です。長い戦いの間では、前線は絶えず動きます。つまり地雷の埋めた場所が、絶えず動くわけで、どこに埋めたかどうか段々不確かになります。
また、平坦な土地は前線になりません。戦略的に優位な場所に陣地を作ります。丘の上とか。そして地雷は丘の途中などの傾斜地に埋めている場合が多くなります。冬期に雪が降り、雪解け時に地雷が流されたりします。つまり移動します。
この程度の説明で地雷のイメージがつかめたでしょうか。

地雷の被害は、春先から夏にかけてが多い。
地雷地帯は、林間部が多く、雪解け時に農作業にでかけた成人特に男性が多くなります。
地雷の被害は子供もいる
市街戦が激しかった場所、サラエボでは空港の周辺、きっと軍事的に重要拠点だったのでしょう。このあたりでは、家と家の間の空き地に黄色いテープで囲われた場所を見かけました。勿論いまではないでしょうが。黄色いテープで囲われた場所は地雷が埋めている可能性がある場所を示し、いわゆる立ち入り禁止場所。
大人はわかりますが、子供は同でしょう。友達と遊ぶことに夢中になり、つい入ってしまい、そして、、、、。

平和時の地雷被害の悲惨さ
平和時の地雷の犠牲者は、成人男性、  一家の働き手をなくします。経済的に困窮します。
平和時の地雷の犠牲者は 、子供。    こどもは一瞬のうちに、障害者。当時のボスニアでは、専門の学校もなく、勉強ができなくなります。また、ここ最近言われているPTSDになり、家に引きこもります。 子供は一瞬のうちに、明るい将来をなくします。やっと平和を取り戻したのに。

書いているうちに、気が重くなってきました。読んでいる皆さんもそう感じたらすみません。
一休み