土曜日
少し寝過ごし、起床7時。
妻のベッドに、朝日が当たり、まぶしそう。
ごめんごめんと慌てて、カーテンを閉める。
「土曜日」「え、何?」「土曜日だから、ゆっくり」「ダイジョウブだよ。ゆっくり寝たよ。」
朝の会話。
タオルを濡らし、洗顔。
気がつくと、妻の髪に白髪が増えてきた。
「ねえ、白髪を染めようか」
「ダイジョウブ」
「どうして」
「ダイジョウブ」
「年寄りにみえるよ」
「お年寄りといっしょにいるから、いい」金曜日、デイサービスにいっていて、お年寄りと一緒にいることを言っているのだろう。
「何言っているの。」
「パパもはげているから」 大きなお世話。俺は昔からだ。
「パパにとって何時までの若くいてほしいから」 こう言うしかないだろう。
「わかった」
洗顔が終わり、歯磨き。あまり上手く行かなくて、妻はいやがる。こちらも上手く行かなくて、苦手。
「もたない」「からだがもたない」
突然、妻がしゃべる
「何がもたないの」
「からだが」
びっくり。「どうして」
「そめる」
「え、何。そめるって」
意味不明。もたないという言葉に不安がよぎり、慌てて、文字板を出して、確認。やはりそめる。
「髪を染めるとき、身体がもたない」
突然、妻が全文を話す。
理解。確認。「髪を美容院で染めるとき、座っている時間が長く、身体が持たないっていっているの。」
うなずく妻。
「あなたの話す言葉の発音は本当に良くなったけど、昔のように何言っているかわからん。」
「昔と同じだよ。本当に、おばさんの会話だよ」
以前、妻が元気なとき、妻はいつも主語や前文が抜けて、しかも唐突にしゃべるから、何言っているのか分からないことがたびたび。
「本当に以前と同じように、話せるようになったね。」
意味はわからないけど。
土曜日の朝。
妻は家に帰り、確実に、着実に元に戻ってきています。
少し寝過ごし、起床7時。
妻のベッドに、朝日が当たり、まぶしそう。
ごめんごめんと慌てて、カーテンを閉める。
「土曜日」「え、何?」「土曜日だから、ゆっくり」「ダイジョウブだよ。ゆっくり寝たよ。」
朝の会話。
タオルを濡らし、洗顔。
気がつくと、妻の髪に白髪が増えてきた。
「ねえ、白髪を染めようか」
「ダイジョウブ」
「どうして」
「ダイジョウブ」
「年寄りにみえるよ」
「お年寄りといっしょにいるから、いい」金曜日、デイサービスにいっていて、お年寄りと一緒にいることを言っているのだろう。
「何言っているの。」
「パパもはげているから」 大きなお世話。俺は昔からだ。
「パパにとって何時までの若くいてほしいから」 こう言うしかないだろう。
「わかった」
洗顔が終わり、歯磨き。あまり上手く行かなくて、妻はいやがる。こちらも上手く行かなくて、苦手。
「もたない」「からだがもたない」
突然、妻がしゃべる
「何がもたないの」
「からだが」
びっくり。「どうして」
「そめる」
「え、何。そめるって」
意味不明。もたないという言葉に不安がよぎり、慌てて、文字板を出して、確認。やはりそめる。
「髪を染めるとき、身体がもたない」
突然、妻が全文を話す。
理解。確認。「髪を美容院で染めるとき、座っている時間が長く、身体が持たないっていっているの。」
うなずく妻。
「あなたの話す言葉の発音は本当に良くなったけど、昔のように何言っているかわからん。」
「昔と同じだよ。本当に、おばさんの会話だよ」
以前、妻が元気なとき、妻はいつも主語や前文が抜けて、しかも唐突にしゃべるから、何言っているのか分からないことがたびたび。
「本当に以前と同じように、話せるようになったね。」
意味はわからないけど。
土曜日の朝。
妻は家に帰り、確実に、着実に元に戻ってきています。