こぐま座#13-現人類に一番寄与している北極星の存在感を楽しむ | tychoの星空ブログ

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自宅ベランダから気軽に星夜撮影をしています.
EOS60DaとスカイメモRSで始めましたが、機材増殖の宿命に.
tychoは月のクレター名ですが、天文学者ティコ・ブラーエにちなんでいます.
・背景:パンスターズ彗星/2013/3/21
・表題背景:オリオン大星雲・M42・M43/2013/3/6

こぐま座.


この星座には、現人類に一番貢献しているであろう北極星があります.

北極星は妙見菩薩として崇められてもおりますね.


こぐま座のように季節を問わず見える星を周極性といいます.


さて、下はこぐま座の写真ですが、β星のコカブと間違えないことが肝心です.左端が北極星(天の北極に一番近い星)で、こぐまのしっぽにあたります.右端の明るいのがやはり二等星でコカブといいます.実は、紀元前1100年ではコカブが北極星でした
.これは、地球がコマ運動をしているためです.


周りに本当に星が少ないですねえ.


tychoのブログ-こぐま座


ガイド線を入れてみましょう


tychoのブログ-こぐま名前

EOS60Da+SIGMA17~(35)~50mmズーム


では、北極星をupしてみます.

tychoのブログ-北極星


撮影時間が早いと、ベランダからは建物が邪魔になります(^^; 


北極星の周りには明るい星がありません.コカブの周りにはやや明るい星があります.


あまり知られておりませんが、北極星は伴星がありまして二重星なのです.


昨年は北極星までの距離が、従来の431光年ではなく323光年との報告がなされました.


では、ガイド線を入れてみます.



tychoのブログ-北極星名前

天の北極とは僅かにずれています.従って、北極星も小さな輪を描きます.

晴れた風のない日に、日周運動を撮影してみます.


λ星は、現在の星の明るさの基準とされている星です.1等星は6等星より100倍明るいのは知られておりました.昔は北極星が明るさの基準となっていた時代もあるのですが、伴星によって変光するのでラムダ星が選ばれたという訳です.但し、こちらは6.5等星なのでした.


等級の複雑な歴史があるのですね.北極星も移り変わりがあることを、しっかり刻み込んでおきましょう.


EOS60Da+SIGMA50mm、スカイメモRS


*2006年にハッブル望遠鏡により3重星であることが確認されました.従ってポラリスはA,B,Abという呼び名になります.