プロトコールマナー講師の嵯峨裕美子です。
寒い冬になると、つい食べたくなる「おしるこ」や「ぜんざい」。
ほっくり茹でたかぼちゃと玄米餅を加えて、作ってみました。
汁がない感じに仕上がったので、「かぼちゃ入りのぜんざい」の完成です
基本的には、「おしるこ」は汁あり、「ぜんざい」は汁なし、という分け方がされています。
「おしるこ」は水分の多いこしあんやつぶあんなどで作った「小豆汁」に餅や白玉団子などを入れた料理を「汁粉(しるこ)」と呼んでいます。
「ぜんざい」とは、主に小豆を砂糖で甘く煮て、餅や白玉団子、栗の甘露煮などを入れた料理です。小豆から煮るので粒があります。
基本的に “小豆の粒がない” ものはぜんざいとはいわないようです。
実家の北海道では、「おしるこ」と「ぜんざい」の間に違いはありませんが、北海道の中で特殊な食べ方をする地域があります。
「おしるこ」に餅や白玉団子ではなく、かぼちゃを入れていただきます。食べ方の起源は、 “お米の収穫が困難であった時代に、餅の代用品としてかぼちゃを用いた” という背景があります。
他の地域も調べてみました
関東:小豆あんの汁物全般を汁粉(しるこ)と呼びます。その中でも粒ありのものを田舎汁粉、粒なしのものを御前汁粉(ごぜんじるこ)と区別しています。
関西:こしあんで粒なしの汁物を「おしるこ」、つぶあんで粒ありの汁物を「ぜんざい」といいます。餅にあんを添えたものは、亀山や金時と呼ぶそうです。
九州:餅入りを「おしるこ」、白子団子入りを「ぜんざい」と分ける地域もあるようです。
沖縄:砂糖や黒糖で甘く煮た豆と押し麦がトッピングされたかき氷のことを指します。豆は緑豆、金時豆を使います。温かいものは「ホットぜんざい」と呼ぶようです。
「ぜんざい」名前の由来
ぜんざいを漢字で書くと「善哉」。
「すばらしい」を意味する「善哉」という仏教用語が由来という説があります。
「善哉」とは仏が弟子を褒める時に使う言葉であり、サンスクリット語の素晴らしいを意味する「sadhu」の漢訳です。
砂糖に小豆・お餅まで入ったぜんざいは、昔の人にとってめったに食べられない贅沢なご馳走。