東京都杉並区。57万人が暮らす緑豊かな街で、行政主導の再開発、道路拡張、施設再編計画が進んでいた。
そんな状況のなか迎えた2022年6月の杉並区長選挙。
住民たちは、ひとりの候補者を擁立する。
ヨーロッパに暮らし、NGO職員として世界の自治体における「公共の再生」を調査してきた岸本聡子だ。
地縁なし、政治経験なしの彼女の相手は3期12年続く現職区長。
しかも岸本が日本に帰国したのは投票日2ヶ月前。
ここから岸本と彼女を擁立した住民との当選を目指しての本気の対話が始まる。
「ふむふむ」