須藤依子(筒井真理子)は、今朝も1ミリ違わず砂に波紋を描いている。

庭に作った枯山水の手入れは、依子の毎朝の習慣であった。

“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら、依子はひとり穏やかに暮らしていた。

ある日、長いこと失踪したままだった夫、修(光石研)が突然帰ってくるまでは……。