家族や友人がいても、「孤独」だと感じる時間は必ずある。

そこをどうやって自分自身の時間をポジティブなものに転換していくか。

その方法次第で、人生が幸福なものか、不幸なまま終わってしまうかが決まっていくなら……。

孤独を積極的に楽しんで、「人生の密度」を高めていきませんか。

コロナ禍において提唱された新しい生活様式は、「個のすすめ」でした。買い物も散歩も外食も、原則としてひとり。

人混みを避け、極力人に合わないことを強いられた日々。強烈に「ひとり」を実感されられた時間の中で、多くのひとはひとりで生まれて、ひとりで死ぬという「孤独」の本質を見たはずです。

 

本書は、孤独を癒すのではなく、孤独を楽しむことを提案しています。孤独“に"生きるのではなく、孤独“を"生きる。つまり「望んで得る孤独」のすすめです。

孤独を楽しめれば周囲の雑音に惑わされることなく、自分自身の本来の姿に立ち返ることができます。精神的な自立は、家族や友人との付き合い方も風通しのいいものに変わっていくでしょう。「孤高」を求めるのではなく、ゆるやかな孤独を楽しむ。そんな大人の生き方の提案です。

 

【目次】

ちょうどいい孤独◎もくじ

はじめに◎人生一〇〇年時代の「ソロ立ち」のすすめ

「ちょうどいい孤独」を探す

 

第1章◎「ちょうどいいひとり時間」は人生を変える

「ソロで生きる力」を磨く時代

高齢者の三割は友達がいない

人間は「ひとりでいたい」欲求を持つ存在

「孤独力」を磨けば「孤立」は招かない

孤独と孤立とひとり暮らしのリスク

孤独には魅力がいっぱい

執着を減らして「ソロ力」を上げる

孤独の醍醐味は個人の価値に気づくこと ……

 

第2章◎群れない、束縛されない「ソロ活」のすすめ

子どもの頃から「ひとりでいたい」人間だった

「ブレない生き方」を追求する「ソロ立ち」

コロナ禍で「自分との付き合い方」を学ぶ

ソロ生活の孤独が、僕の土台を育てた

人生は思い通りにならない。だからこそ思い通りに生きればいい

青春の途上で「孤独」のあり方を考えた

誰にも「自分時間」を邪魔させない

人生という「ひとり芝居」がある

孤独と不安をごちゃ混ぜにするな

「ヤマアラシの哲学」に学ぶ

コロナ禍時代に「上手に距離を取る」七つのポイント ……

 

第3章◎さびしいという孤独感を減らして「孤独力」を上げる

孤独は本物の伝染病

「望まない孤独」が急増している

人生強者の「孤独のすすめ」に騙されない

追い込まれ孤独は減らしたい

家族がいても孤独や孤立のリスクはつきまとう

まずは居場所づくりから

結婚しても孤独感はつきまとうこともある

孤独は健康に悪い?

「ひとりでいる力」は離婚を減らす

孤独を巧妙に手なずける考え方 ……

 

第4章◎家族や集団の中でこそ「ソロ精神」を発揮しよう!

老いの孤独を遊ぶ

ひとり時間で人生の軌道修正

孤独は人間の本能

他人と比べなければ「さびしさ地獄」に落ちない

積極的孤独のための行動変容

「ひとり時間」の鍛え方

新しいことにチャレンジして自分を見つめる

誰かといたいときにだけ、誰かといればいいのだ

自分と向き合う技術を磨く ……

 

第5章◎「老いの坂」を下りるスキルをどう身につけるか

孤独をしっかり生きている。でも「励まし」は欲しい

六五歳で家庭教師についた

「手抜きごはん」で悠々ソロ立ち

スキー場で老いのソロ活

ソロ立ちすると、凄みが出る

人生の最後の最後は「個人戦」

ちょっとだけ人のために動いてみる

「誰かといるのに孤独」なのは危険がいっぱい

誰でも「孤独名人」になれる

ひとり力を鍛える健康ソロ活

鎌田式一汁一菜瞑想法

いくつになっても潜在的な欲望がうごめく

老いの性は「生の本能」「死の本能」を目覚めさせる大切なもの

「PPH(ピンピンヒラリ)」は「ソロ立ち」の基本

死の怖さから早く自由になろう

心を許せる誰かがいれば、人間は生きていける ……

 

第6章◎老いの「ソロ立ち」であなたも孤独名人になれる

集団の中でも孤独でいていい

孤独死は本当に不幸なのか

「孤独死」は悲劇ではなく尊重すべきもののはず

僕自身も、死ぬなら自宅がいい

小さな不便さえ我慢できれば「自立死」は簡単

美しい「自立死」

「納得死」がしたければ人生に締め切りを設けよう

死の間際、人はどんなことを後悔するのか

「個立有縁」……ここからが本番

死の準備は、自分の生き方の総決算

あの世への旅立ちは最高のソロ活

自分を貫き通して生きる