世界で最も希少で高価な食材、アルバ産の<白トリュフ>。
その<白トリュフ>に隠された、まるでおとぎ話のような、実在する世界。
北イタリア、ピエモンテ州で、夜になると森に<白トリュフ>を探しに出てくる、まるで妖精のようなおじいさんたちがいる……というささやかな言い伝えがあった。
栽培は行われず、どのように、なぜそこに育つのか解明されていない<白トリュフ>。危険のつきまとう森の奥深く、老人たちは犬と共に、まるで宝探しを愉しむように、何世代にも伝わる伝統的な方法で<白トリュフ>を探し出す。
気候変動や森林伐採により供給量が減り、トリュフ探しの極意を誰もが求める中、彼らはトリュフが実る場所を決して明かさない。
それは長年連れ添った妻や友人にさえも、絶対に――。
写真家のマイケル・ドウェックは約3年間にわたり彼らの生活に入り込み、信頼関係を得たうえで貴重な撮影に成功。
そこに映し出されるのは、彼らの大地に寄り添い、時の流れが止まったような、純粋で、美しい暮らし。
「ほうほう」