うちにも「鉄っちんミシン」あったから、母上殿もいろんなものをつくってもらいました。♬
「あれ、こうて」とぼくが言うと、おかあちゃんは「そんなん、つくったる!」と、なんでもミシンで作ってしまう。
それが、ちょっとかっこわるい。あるひ、ぼくは思ってもいないことを口にしてしまった。
そして、おかあちゃんは……。せつなくて、あたたかくて、でも笑える、いとおしい家族の物語。
『てんごくのおとうちゃん』で、幼いころに亡くした父との思い出を描き、ユーモアにとどまらない奥深さを描いた長谷川義史氏。
本書はその後日談でもあるお話で、“おかあちゃん”の明るさ、優しさ、力強さを、あたたかいタッチで描いた著者渾身の作品。すべての“おかあちゃん”と、その子どもたちへおくります。
「ほほう」