霧の中を運転した事がありますか?
視界が1メートルも無いような状態で、ワインディングを走り抜けた事がありますか。
箱根には、いろいろなルートがあります。
頂上から、十国峠へ行くルート、新道と旧道へ行くルート、湖尻から御殿場へ行くルート、芦ノ湖スカイラインを通って御殿場へ行くルート、さらに箱根ターンパイクもあります。
この中の一つに、霧の夜に幽霊が現れる場所があります。
私の仲間も数人見ています。
そして、事故を起こしています。
霧の時にはスピードは落とすのが普通ですが、私のようにいつもと同じように走る変わり者もいます。
いつも走っているから、道はわかっています。
ある時、私は行く予定が行けなくなりました。
急に祖母の容態が悪化して実家から祖母が入院している病院に急行しました。
私がいなくても、走る奴は走ります。
真吾は、買ったばかりのインプレッサを走らせていたのですが、霧の中だからペースを落として走っていました。
また花があるな。
誰か事故したんだな。
真っ赤な薔薇が供えてある場所があります。
そこを抜けてしばらくはしるとクランクがあります。そこで、いきなり女性が現れました。
危ない。
急ブレーキと急ハンドルで間一髪で回避しました。
驚かせてご免なさい。
女の子が謝りました。
山道を歩いていたら、霧で迷子になりました。
光が見えたから近寄りました。
真吾は、下心を隠して言いました。
女の子の一人歩きは危険だから三島まで送ろうか?
嬉しいわ、三島まで帰らなければならない用事があるのです。
では、三島駅まで送るよ。真吾は女の子を助手席に乗せて山道を三島駅に向かって走りました。
山を下っていく途中には、ラブホがあります。
ねー、少し休憩しないかい?疲れているだろ?
そうですね、少し休憩したいです。
女の瞳の奥がキラリと光りました。
真吾は、ラブホに車を入れました。
部屋に入ると、女が先に服を脱ぎました。
貴方も脱いで下さい。
女にキスをされたら、眠気が襲って来ました。
ジュニアは臨戦態勢です。元気が良いわね。
女は舌舐めずりをしました。
女は真吾に股がってよがりました。
だんだん女の姿が変わりました。
意識が朦朧とした真吾は分かりませんでした。
真吾は、伝説の巨大女郎蜘蛛と交尾してしまいました。
精液も血液も全て吸いとられました。
翌朝、ホテルの人間が会計をする為に入室したら、真吾はミイラになっていました。
女の姿はありませんでした。
店員がドアを開けた時に、女郎蜘蛛が外に出ていきました。
今日の獲物は活きが良かったわい。
女郎蜘蛛はまた、箱根に戻って行きました。
霧の中から、女が出たら、伝説の巨大女郎蜘蛛かもしれませんよ。
山道で、他人は乗せない方が賢明です。