5日の朝、朝食を食べたら帰る事にしました。
その際に、両親と祖父母に挨拶をしました。
両親は、昌昭さん、有記、いつでも帰って来て良いんだよ。
ここで柔道の師範になっても昌昭さんなら勤まるから、いつでも帰って来て下さい。
何かしらの時には帰って来ます。
その時には宜しくお願いいたします。
その後、私達は祖父母に挨拶に行きました。
昌昭様、本当に良く回復しましたね。
有記が側にいてくれたからここまで回復できました。昌昭さんは、祖父に言いました。
そうですか、有記が役に立ちましたか。
有記、これからも昌昭さんと一緒にがんばるんだよ。祖母が声をかけました。
では、私達は帰ります。
部屋を出ようとしたら、祖父が昌昭さんに封筒を渡しました。
昌昭様、少しですが御年玉です。
生活費にして下さい。
昌昭さんは、重さで金額が分かったらしくて、驚きながら、お礼を言いました。今は無職ですが、近いうちに社会復帰しますよ。
大切な有記を大事にしますよ。
では、帰ります。
山梨県から沼津に向かっている時に、昌昭さんの携帯が鳴りました。
有記、携帯出てくれないか?
私が昌昭さんの携帯を取りました。
相手は、政宗さんでした。有記ちゃんが出るとは思わなかったよ。
昌昭さんは、運転中だから私が出ました。
声が弾んでいるね。
昨夜は、昌昭が頑張ったみたいだね。
後ろで、優美さんの声がしました。
政宗さん、新年早々ですよ。
そう言って、携帯を取って変わりました。
優美です。
有記さん、今年も宜しくお願いしますね。
優美様、こちらこそ宜しくお願いいたします。
私は慌てて挨拶を返しました。
7日に此方に来れますか?政宗さんと宗家からの希望ですが?
私が昌昭さんに聞きました。
行くと伝えてくれ。
私達は、7日に宗家に行く事になりました。
その電話の後、家に着くまで、昌昭さんは無口でした。
家に着くと、昌昭さんは疲れたらしく、ベッドに横になりました。
私も隣に寝ました。
いつも、昼寝の時にはメガネを外さないで、上を向いて寝るのが昌昭さんですが、今日はメガネを外して私の額にキスをしてから私の瞳をじっと見て言いました。
有記の瞳は本当に綺麗だよ。
暖かくて、優しい瞳に私はどれだけ元気をもらったか分からないよ。
有記は、本当に私の天使だよ。
昌昭さんの誉め言葉は、本当に嬉しかったです。
私も昌昭さんの首筋に両手を回して言いました。
三年間の努力を見ていました。
泣き言を言わなかった昌昭さんは、素敵でしたよ。
私の旦那様は、昌昭さんしかいませんよ。
私からフレンチキスをしました。
愛しい気持ちは、益々強くなりました。