その日は、キスを出来ただけで充分満足しました。
部屋を出たら、政宗さんと昌昭さんの御父様と三人で昌昭さんの主治医に会いに行きました。
土屋君、どんなかな?
御父様が聞きました。
どこかで見た人だと思ったら、同族の人でした。
正月に宗家で会っていました。
私も、1月から転勤して来ました。
ここは、昌昭さんが通院していた病院の提携病院ですから、カルテはデータベースを送ってもらって助かりました。
昌昭さんは、ステロイドアレルギーがありましたからね。
脳のダメージは、大分改善されました。
ただ、完全に戻るには早くて五年はかかります。
辛いリハビリに耐えて貰います。
徐々に回復して行きますから焦らない事です。
来週にリハビリセンターに転院出来る段取りをしました。
昌昭さんの実家の近くには、日本で有数のリハビリセンターがあり、幹部は知り合いでした。
昌昭さんは、泣き言を言わずにリハビリに励みました。
入院生活は、3ヶ月が限界でした。
退院する時には、歩行や言語は普通に戻りましたが、まだ社会復帰はできる状況ではありませんでした。


これからは、神経の回復と持久力の回復が課題でした。
男性機能の回復と味覚の回復が遅れました。
舌の回復は、毎日有記とキスして、舌を動かして回復しました。
回復の途中でも、いろいろな事がありました。
詳しくは、復帰した時に書きます。
ゴルフのパー、72で中断します。