病院の怪談 第六話

今でさえ癌告知はナーバスで慎重になっているのに、二十年以上前にこんな事をしたナースは、この馬鹿女だけでしょう。
今までのパターンなら、お婆さんの幽霊が朋美に取りついて殺すのが分かりやすいパターンですが、皆さんの期待を裏切る展開になります。
確かに、お婆さんの霊はでましたが、この女は不感症なのか？神経が図太いのか全く意に介しませんでした。
お婆さんの遺族は当然抗議しました。
病院としては謝るしか出来ませんでした。
ある時、私と雪乃が手を繋いで歩いていたら、朋美が私に向かって、彼女がいて良いわね。しかしブスね。そう言って喧嘩を売って来ました。
私の大切な彼女をバカにされて黙っている私ではありません。
あんたこそ彼氏いるのかよ？
どうせお前と付き合う男なんてどうせカス野郎だろうよ。
悔しかったら連れてきてみろよ。
皆で笑ってやるから。
私の言い方が余程頭に来たらしく、次の日曜日に彼氏を連れて来ました。
その時から朋美の運勢は変わりました。