そう言えば、私は一度だけジュリーに飛びかかられた事があります。
襲ったのは私ではなくて、私に憑いて来た猫の霊ですけどね。
春先のサカリ猫は、どうよけるか見当がつきません。いつものコースで、高速コーナーを回っていた時にいきなり藪の中から猫が出て来て跳ねてしまいました。フロントガラスに血が着いてしまいました。
猫の死体はリアスポイラーに当たって崖の下に落ちました。
急いで近くの知り合いのガソリンスタンドに行きました。
動物の血は業務用の洗剤で洗うのが一番です。
この時に、血が服に着いたのでしょう。
丁度それが肩口でした。
一応、塩を車にかけて浄めてから家に入った途端にジュリーが肩口に飛び乗り、凄い顔で噛んでいました。母が線香を持って来て、煙を肩口にかけたら、猫の形の白い煙が立ちました。
私と母と2人で、ある呪文を唱えました。
簡単なお祓いをしてから、靴を脱いで家の中に入りました。
私が食事している時もジュリーは肩口から降りませんでした。
おかげで、肩が凝りました。
この肩は私の座る場所だと主張しているようでした。猫は、跳ねたら、ちゃんと供養するか、お祓いしないと祟る動物です。
蛇と猫と狐は、殺した後の処置を的確にしないと不幸を招きます。