0011ナポレオン・ソロ2 Return of The Man From U.N.C.L.E | ロバート・ヴォーンBムービーズ

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世界的名優、ロバート・ヴォーン氏の膨大な作品群の中で、
おもにB級映画について語るブログです。

0011ナポレオン・ソロ2特集号


 更新が遅れまして申し訳ございません。その間にも、ヴォーンさん関連のDVDに動きがありました。

 まず、10月9日に先陣を切って『0011ナポレオン・ソロ2』(キング・レコード)が発売。予想以上に良い内容に、ファンの評判も上々のようです。

 次いで11月11日には『宇宙の七人』(TSUTAYA RECORDS)が発売。あとは残る『ブラス・ターゲット』の発売を待つばかりとなりました。

 今回は、『0011ナポレオン・ソロ2』を特集でご紹介します。



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DVD『0011ナポレオン・ソロ2』、キング・レコードより好評発売中!



●作品研究


カチンコ第17回 0011ナポレオン・ソロ2 Return of The Man From U.N.C.L.E :The Fifteen Years Later Afair 1983年度作品 出演:ロバート・ヴォーン、デビッド・マッカラム、パトリック・マクニー、ゲイル・ハニカット、アンソニー・ザーブ、ジョージ・レーゼンビー 監督:レイ・オースチン


これぞ本家のリメイク名作! やっぱりこのコンビでなくっちゃ!


 1960年代名作ドラマのリメイクブームが起きた1980年代に、名コンビ15年ぶりに復帰と話題になった作品です。内容については賛否両論あるようですが、ロケが多用されているせいか、スタジオ中心だったオリジナルとは画面の雰囲気に少し違和感があったのは事実でしょう。しかし、高速パンによる場面転換や、徐々に画面がぼやけてゆくエピソード転換など、懐かしい構成は健在で、オールドファンにも十分楽しめる内容になっています。

 スラッシュの中心人物が逃亡して、次回以降への伏線を張った脚本になっていますが、残念ながらリメイクはこれ1作で終わってしまいました。それでも、なんといってもヴォーン、マッカラムのオリジナルメンバーによる復帰作は、ヘンリー・カヴィル主演のリメイクより、当時はるかに嬉しいニュースでした。

 今回発売のDVDは、矢島正明さんのオーディオ・コメンタリーに、予告編まで収録されており、現状ではできる限りのことをやってくれた感じで大健闘といってよいでしょう。この調子で、「オリジナルシリーズのコンプリート・コレクション」か、「劇場版ソロシリーズのボックス」でも出してくれませんかねえ(笑)。


評価 IMDbのレーティングは6.0と上々の評価。アメリカのファンも待ちわびた作品だったのですね。




●製作までの経緯



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 製作に至るまでの経緯は、以前にも紹介した「電撃‼スパイ映画の謎」という本に詳しく掲載されています。

 ダニー・ビーダーマンとロバート・ショートなる二人の人物がオリジナルシリーズのプロデューサーであるノーマン・フェルトンを味方につけ、MGMとの攻防や、監督探しに奔走したエピソードなどが綴られています。監督探しの段階では、なんとスーパー・マリオに似たトム・セレックがソロ候補に挙がっていたそうです。ひげを剃ったら007のティモシー・ダルトン風でもあり、ビーダーマンたちが「そんなのナポレオン・ソロじゃない」と引き上げたのも頷けますね(笑)。



●プレス・リリース



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 紆余曲折の末、アメリカで放映された『Return of The Man Fromu U.N.C.L.E』は上々の視聴率を記録。日本ではオリジナルと同じ日本テレビ系で土曜日の午後に放映されました。 

 上の記事は、雑誌「スクリーン」に掲載されたテレビコーナーでのものですが、記者会見での二人の笑顔が印象的です。



●VHSビデオ紹介



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 VHSはアスミックから発売されています。DVDのジャケットではヴォーンさんとマッカラムさんの写真は対等の大きさですが、VHSはヴォーンさんがメインの構図になっています。VHSは所有しているファンが手放さないためか、中古でもめったに見かけることがありません。DVDが出ましたので、中古市場に放出される可能性もありますので、安値で出れば入札するのもよいかもしれませんね。



コーヒーR.B.M図書室


File9:0011ナポレオン・ソロ(さいとうたかを著。秋田書店発行、サンデー・コミックス)



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 ナポレオン・ソロは、実は漫画の世界でも、コミカライズ数ナンバーワンという記録を残しています。中でも最も有名なのが、『ゴルゴ13』でおなじみの、さいとうたかをによるコミカライズです。中高年の方には懐かしい少年漫画月刊誌「冒険王」で連載されたもので、サンデー・コミックス(コナンなどの少年サンデー・コミックスとは別物です)から全3巻で発行されました。海外版権で復刻版が出ないため、古書市場では数万円の高値が付いています。

 そのほか、マッカラムさんの人気の影響からか、「週刊少女フレンド」でも、飛鳥幸子の作画で漫画化されていました。大人だけでなく、少年少女にも人気を博していたソロは、出版界においては今後も出ないであろう、史上空前のヒット作だったわけです。うれしい歴史の一面ですね。