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中終盤のねじり合い力の差?で、羽生名人が3連続逆転勝ち! →名人戦を4-1で防衛


早々に羽生名人の入玉が確定したけど、駒の点数が少し足りない可能性があり
行方八段・挑戦者がやや有利か? とも言われていた、難解な展開だった。


先手・行方八段(挑戦者)が馬を作り、羽生名人がそれを消しに行った。


形を少し乱してから、先手が▲3五歩 と仕掛けていった。


▲1五銀と出て、先手の攻めがほぼ成立したかに見えた。


▲5一角の攻めに対し、後手の応手は・・・


金がそっぽへ行く△5三金 でした!


そして▲2四歩 と打った局面では、先手の細い攻めが成功しているように
みえるのですが・・・


少し進んで、お互いの桂と銀が相手陣に向かって進んだ局面。


ここで、後手は意表をついた△2七銀打!
金銀と飛車の交換になり、この局面で先手はあやを求める▲5五歩。(下図)



後手は、いろいろとチェックした上で、同歩と取ります。
ここが攻めの分岐点の一つで、行方八段は▲2五桂を選択。


それに対して、後手は最強の△3九飛。


▲3三歩成から、▲3四銀 としますが、これでは後手に上部脱出の可能性が
出てくる・・・


先手は▲3六金としますが、先の△3九飛の効果で、精算されてしまいます。


先手は馬を引きつけますが、△3八銀で、ほぼ入玉確定です。


先手は後手の5三の金を取り、龍を自陣に引きつけますが、
△4九金が堅い手です。


後手の入玉が確定したので、先手は後手の飛車を取りに行きます。
後手の飛車が取れれば、後手の点数が不足して点数勝負で先手が勝ちになる
可能性があります。


▲5四歩。 この手はよく分かりませんでした。 単純に、と金を作って銀~
飛車を取ってしまおうという手かもしれません。


先手は、▲7五金と、後手の飛車を捕獲しに来ました。


しかし、ここで羽生名人が指したのは、△9四飛!
あとで分かりますが、これは相手に持ち駒の香車を使わせ、実質飛車と金香
の交換にするだけでなく、先手玉の退路を封鎖する手でもあった!
こういうところが、羽生名人や森内九段などの強いところ。


そして、なんと、寄せに行った△8六歩で、みんながびっくりした!


待望の、と金づくり。 これで、攻め&先手の飛車を奪いに行きます。


140手目、△4五角で先手の上部脱出阻止の足がかりを作ります。


先手は強気に?▲7四歩と銀を取りますが、△7六銀で大丈夫なんでしょうか?
後手は△7六銀と襲いかかります。


さらに銀を働かせ、先手の龍を攻めます。


7六に打った銀で先手陣の金と交換して先手陣を薄くしてから、
△4八と と、と金がすり寄ってきます。


先手は、▲4六銀と打って後手の攻めの要の角を消しに行きます。


しかし、△5八銀成らず と来られて、先手はたまらず龍を犠牲にして後手の
4六角を消します。
しかし、次の△7六歩が絶妙だった。 銀で取ると退路が封鎖されてしまうので、
そこは放置して守りを固める▲6八金打!


だが、△5九飛が詰めろ。




この△6三歩が効果的だった。
同馬なら、△8六金と上部をおさえて寄り筋なので、取れない!




先手は▲5七金で中央からの上部脱出をねらいますが・・・




先ほど打った△6三歩を足がかりとした△6四桂で上部脱出を阻まれ、
ここで行方八段が投了します。


いやー、なんとも不思議な闘いでした。
この局も、中盤の途中までは行方八段がやや優勢だったと思うけど、
いつの間にか羽生名人に逆転されてしまいました。