KNが焼きそばに油をまぶしてない麺を使う理由は、達人の麺には油をまぶしてないから。
通常、焼きそばに使われる中華麺は、小麦粉と水を練って作った麺を1度蒸してから、さらにゆで上げ、油を麺にまぶして表面をコーディングしている。
※参考: 富士宮焼きそば用の麺は、ゆでる行程がなくて独特のコシらしい
「蒸す」行程で、麺のコシと弾力を強くしている。 水分が少ないため、日持ちもする。
油をまぶすことで、麺同士がくっつくことを防ぎ、ほぐれやすいようにしている。
また、乾燥からも守っている。
しかし、「麺はゆでたてが一番コシがあっておいしい」らしいので、
焼きそばも調理する直前にゆでるのが一番おいしいと言われている。
つまり、「蒸し」麺にこだわる必要はないのだ!
そんなことがあって、焼きそばの達人たち(プロ)が使っているプロ用の麺は、
油がまぶしてない!
それを参考にして、KNは油をまぶしてない「ゆで麺」を使用しているのだ。
それらのことを、総合的にうまく説明してくれているのが、ガッテンのページだ:
「焼きそば激変!こんなワザがあったとはスペシャル : ためしてガッテン」
from NHK 2008年05月14日放送
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20080514.html
(引用開始) --------------------------
「達人の麺」と「家庭の麺」の違い
家庭用の麺は太さが1.8ミリと細いのに対して、達人の麺はおよそ4ミリと倍の太さがあります。この太さの違いによって、達人たちは麺の中にコシを生み出していたのです。
(途中省略)
さらに、家庭の麺にあって、達人の麺にないものが、麺にまぶされた「油」です。達人の麺と家庭の麺をソースにつけてから水で洗ってみると、達人の麺はソース色になっているのに対して、家庭の麺では油がバリアーとなってソースのしみ込みを邪魔していました。
しかし、家庭の麺は日持ちがおよそ2週間と、達人の麺の2~3日に比べて長く、またソースがしみ込まなくても味がするように、麺の表面にからみやすい粉ソースやとろみソースをセットにしています。
そもそも、油をまぶしているのは、麺がくっつかずほぐれやすいように工夫したからです。また、麺が細いのも、家庭の弱い火力でも中まで火が通ってすぐにおいしく食べられるからです。家庭の麺がプロとは違うのは、家庭でだれでも失敗なく調理できるよう配慮したためなのです。
----
「ミッション・麺ポッシブル」
達人が東京に集合し、家庭の麺でコシと味のしみ込みを実現する調理法の研究に共同で取り組みました。
味をしみ込ませるにはお湯で油を取り除く必要がありますが、デンプンが溶け出して焦げる欠点があります。そこで達人たちは調理に水ではなくお湯を麺にかけることで、油を取り除くことに成功しました。
次にコシを出す方法に挑みました。そこで麺の表面をよく焼くことで、逆の水分傾斜を作ろうと考えました。しかし、焼くとフライパンに焦げ付いてしまいます。そこで、常識をひっくり返す驚きの方法を考え出した結果、麺を焼いてコシを作り出すことに成功したのです。
(引用終了) --------------------------
ガッテン流で熱湯を40ccかけてフタをして強火で1分30秒蒸し焼きにしているのは、
麺の表面についている油を洗い流すのが主目的。
鉄板で作った焼きそばのような「麺の状態」の焼きそばが好きなのであれば、
一度「油をまぶしてない」麺で焼きそばを作ってみては?!
・だし汁に麺をくぐらせる方法
・ガッテン流の方式で熱湯等を加えて蒸し焼きにする方法
--------
追記。 現時点では、日本の焼きそばの麺の状態には何種類かあると思ってる。
①少な目の水分で、そのまま炒めていったまさに「チャオメン」という感じの麺
②チャオメンと(次の③の)蒸し焼きの麺の中間みたいな状態の麺
③鉄板で作って、(水分が広がって蒸発して)蒸し焼きにした状態の麺
④少し煮た感じの状態の麺 ・・・水等の水分を入れすぎの場合など