フラットサーブにおける、インパクト前後の手首の角度を見てみよう。
インパクト直前では、
橈屈から尺屈への動き: 尺屈状態(そんなに尺屈は大きすぎない!)
撓屈から尺屈への動き: 尺屈状態(そんなに尺屈は大きすぎない!)
背屈から掌屈への動き: ニュートラルの少し手前の背屈状態
インパクト後
橈屈から尺屈への動き: 尺屈はほとんど進んでいかない。ほぼそのまま。
撓屈から尺屈への動き: 尺屈はほとんど進んでいかない。ほぼそのまま。
背屈から掌屈への動き: インパクト直後でもニュートラル位。(少し手前かも)
インパクトから大分たってもニュートラルのかすかに
先。
一番標準的と思われるフェデラーの場合で確認してみよう。
(先日紹介した「フェデラーのサーブをスローで見ると」から切り取った)
インパクト直前の手首の状態をアップで見てみると、
動画で見た方が、よく分かります。
インパクトでは手首が少し背屈状態でコンタクトしており、インパクト後でも
手首の「背屈から掌屈への動き」をほとんど使っていないことが分かる。
では、何でラケットヘッドのスイングパワーを生み出しているのか?
それは、ボディの回転と腕の軸回転(上腕の内旋でも前腕の回内でも良い)、
そしてそれまでに作ってきた慣性の動き=肘から先の振り+手首が起きていく動き
+腕の軸回転+ボディの回転 であろう。
前腕というか、肘から先のスイング方向とサーブの打球方向はけっこう角度が
ずれている。それを補正しているのが、前腕とラケットの角度と、
腕の軸回転によりラケット面が回転しながらボールに当たっていく動きだ。
プラス、サービスボックス内に入れようと思ったら、胴体の回転軸の傾きを
ネット側に倒さないといけない。
これだけやれば、誰でも本格派のフラットサーブを打てる。
フラット系のサーブの打ち方には、もう1つある。
ボールの上をラケット面が乗り越えていくように打つ打ち方だ。
こちらの方は、インパクト時に「背屈から掌屈への動き: ニュートラル」で、
インパクト直後にやや「掌屈への動き」を使っていると思う。
----
2011-3-19 トウクツの漢字が間違っていたので訂正。
撓屈→橈屈 (てへん→きへん)