最近、ストロークの練習で気がついたことがあったので書いておく。
コーチから「もっと早くテイクバックして」と指示されて、
(注)ボレストの練習でのストローク側で
早めのテイクバックをしようとしたら、
なんと「二度引き」になってしまった!
自分では、そうしているつもりはないのだが。(何か、ぎくしゃくした感じはある)
あれこれ考えていると、今の自分が忘れていたものに気がついた。(練習後)
実は、早いテイクバックのためには、ボディターンすることで自然にテイクバックできるのだ。
・腕だけで引くと、手打ちになりやすい
・早い準備のために腕から先に引くと、二度引きになる
→ラケットの二度引きは、無理やりテイクバックを早く
行おうとしたときに起こりやすい現象
ここで、皆さんご存じだと思うが念のためちょっと注意しておく。
「早い」と「速い」の違いを区別できていますか?
・「早い」=タイミングが早い、時刻的により早い(=過去側である)
・「速い」=スイングスピードが速い
漢字の選び方を含めて、区別して使えてなければ、分かっていないということだ。
さて、本題に戻る。
ボールがバウンドするタイミングでテイクバックをしていたら、遅い。
ボールが落ちてくる前にテイクバックを開始しなければいけない。
しかし、そこで腕でテイクバックを開始してしまうと、そのあとに横向きに
なった時に腕と胴体・骨盤の角度(ねじりと言ってもいいかな?)が戻って
しまうので、ラケットを振るために
”身体が無意識のうちにもう一度引いてしまう”のだ。
原因とメカニズムが分かれば、対処方法や本質的な改善方法は簡単だ。
そう、動きの順番を変えればいいのだ!
まず、ボディターン
次に、腕でバックスイング(→ラケットバックと言ってもいいだろう)
こうすれば、腕と胴体・骨盤の角度(ねじりと言ってもいいかな?)が戻る
ことは無い!
それゆえ、好きな時に「腕でバックスイング」が出来る! (流れを止めずに)
ここで「ボディターン」は、身体もしくは胴体のターンなんだけど、意識するのは胴体
でなく、下半身の方が的確である。胴体は骨盤の上に乗っかっているから、
骨盤を回せば自然に胴体も同じだけ回転するからである。そして、このタイミングで
骨盤と胴体のあいだにねじりを作るのは早すぎる!
---- 以下はこまかい話なので、興味のある方だけどうぞ ----
細かく言うと、
①まず、股関節と脚と骨盤でターン(ボディターン)
-1まず、ボールのコース側の足(軸足)を、つま先を開きながら1歩踏み出し、
-2股関節と脚と骨盤でターン(ボディターン)
前足は、つま先だけがコートにつく場合と、ちょっと1歩を踏む場合がある
②次に、胴体の少しのねじり・後ろ側の肩甲骨の少しの内転と、腕でバックスイング
フォアハンドで、左肩を入れるのはこのタイミング
(=extend my other arm across my body;FYBによる説明では)
①直後の状態では、ラケットと右腕の前腕は右胸の前に保持されている。(フォア)
左手は、フォアの場合、ラケットに添えられていようがちょっと離れていようが、どちらでも
構わない。走って打点に入る時には、離れている方がやりやすいだろう。
誰でも、半身やほぼ横向きの状態からなら、バックスイングが遅れることは無い。
もし遅かったとしても、バックスイングを早めることは簡単だ。
ボディターンの目的は、ボールのコースに対して早めに横向きもしくは半身になることだ。
・形はユニットターン、動きの感覚としては股関節と脚と骨盤でターン
※ユニットターン:腰と両肩を同時にひねる(=回旋)ことでできあがるターン。
と一般的には言われているようだが、もう少し厳密に言うと、
骨盤と肋骨(胸)を同時に同じだけ回旋させて、横向きor半身をつくるターン
のこと。
・肋骨(胸)をターンさせる力も少し使う
・もちろん、胴体のねじりとバックスイングだけで打つ場合もあるがそれは特殊な場合
ちなみに、バックスイングで大事なことは、右腕の前腕をほぼ水平にすること。
フォアハンドでも、片手バックハンドでも同じだ。
ついでに言っておくと、「早めに左肩を入れると、軸足(右脚)に体重をかけ易くなる」。
早い準備、早いテイクバックは、ライジングで打ちたい時や、相手のボレーが速かったりすべってくるときに必須だ。
「テイクバック」という言葉はあまり使わない方がいいと思う。誤解が生じるから。
「もっと早くボディターンして!」と言われたら、動きの目標が明確になるのでは?!
「ボディターン」と「バックスイング」の間では、時間調整もできる(のが優れている!)。
実は、腰で打とうとすると、腰で引いていないと打てない。股関節のねじりや骨盤の動きが先行していないと、切り返せないのだ。