判断のタイミングが遅いのではないか。
網膜の中心窩でとらえた視標を追跡する場合、
その視標の動きに約100ミリ秒遅れて眼球運動が開始し、
50-80ミリ秒後に視標の速度にほぼマッチした速度に達すると
知られています。(=滑動性追跡眼球運動、ネガティブフィードバック型)
これから分かることは、ピントを合わせるのにかなり時間がかかることです。
ボールが「来て」から、ボールの現在位置を「見て」、動き出していませんか?
ボールが「来て」から「見て」いたのでは遅いです。
相手がフォワードスイングに入った時から、ボールの行方に注意の焦点を向ける
と、より早く判断が出来るはずです。
つまり、「来る前から見て、相手のインパクトを見て、ボールの行方を感じる」。
・インパクト後の動き出したボールにピントを合わせるまでの時間が短縮される
・ボールの現在位置を「見て」反応するのでなく、その手前の飛行中のボールを
感じて動き出せるようになる
そして、単に反応の世界でなく、予測で判断時間の短縮が出来る世界につながっていく
・インパクトまでの情報がより集まる→訓練すれば、ある程度予測可能になる!
うまく表現できませんが、ボールの現在位置を「見て」動いていたのでは遅いです。
『燃えよドラゴン』の冒頭シーンでの、ブルース・リーの有名な台詞:
Don't think. Feel! (考えるな、感じるんだ!)
が近いと思います。
脳科学的に説明すると、視覚刺激があってからの人間の反応時間は約0.2秒と言われています。このうち、最初の約0.1秒は、脳に認知されるまでの時間です。しかし、このときはまだ意識には上がってきません。
(意識に上がってくるのは、その0.2~0.3秒後くらいでしょう。)
(意識は、時間的にはあとで認識するのですが、さもそれより前にリアルタイム)
(で認識していたようにアリバイ作りをする・工作するのが得意です。)
(「ボールが止まって見えた」、「ボールの縫い目が見えた」というのは後から)
(意識に上がってきた感覚です。)
やりたいことは、脳が認知できたらすぐに反応することです。そのためには、ボールが「来て」から「見て」、現在位置(静止画?)を確認してから動き出すような、遅い反応システムをやめることです。
そのためには、予測した”相手の打点”からのボールの動きに注意の焦点を合わせる。
それが、「インパクトを見ることに集中する」と同じではないかと思うのです。
それが「感じて動け」ということではないかと思っています。
・眼球運動の停留時間の最小値は50ミリ秒位のようです (=一瞬見る時間?)
・まばたきに約200ミリ秒かかるらしい
・目で見て確認する=意識にのぼるということなのか? (仮説;情報不足で評価不能)
------
最初の知見でメインとなる説明が出来るのではないかと思って、本トピックを作成しました。
ボールが「来て」から「見て」いるのではないか?とコーチに言われたような気がします。