サーブで、脚の力を最も効率よく使うには「プラットフォーム・スタンス」が良いだろう。
「プラットフォーム・スタンス」という言葉はまだ聞いたことがない人が多いかもしれないが、足を引きつけない打ち方のことだ。
プラットフォーム・スタンス: 後ろ足を引きつけない打ち方
ピンポイント・スタンス : 後ろ足を引きつける打ち方
両足の蹴り、後ろ足の股関節の力(=内旋によるタメを、股関節伸展で返す)が最大限に使える。
そのためには、プラットフォーム・スタンスでは前足への体重移動を早くしてしまわない方がいい。
前脚側の股関節の前方向への移動を少なめに抑えるのだ。
そして、イーブンもしくはちょっと後ろ足よりの体重で、じわっじわっとちょっとずつちょっとずつ体重を前にスライドさせていく。(自分は前側の股関節を少しクイッと入れるような感覚)
しかし、プラットフォーム・スタンスでは気をつけないといけないことがある。
後ろの腰が、自動的には回らないので、意識して積極的に前に回してやらないといけないことだ。
この腰が回っていかないと、腕の力だけでラケットを振る傾向が強くなり、肩への負担が大きくなって肩を痛めてしまう可能性が高くなる。腰が回って=骨盤が回ってから、胸が回る、そして腕が振られていく。骨盤を回してから、胸を回す。これを習慣づけ、身体に覚え込ませて欲しい。プラットフォーム・スタンスでは、この感覚がないと威力が出ない。
また、ピンポイント・スタンスからプラットフォーム・スタンスへフォームを変更した人も注意が必要だ。ピンポイント・スタンスでは、後ろ足を引きつけるので、その際に自動的に骨盤と胸がねじられている。(=骨盤が先に前に回されている!) ところが、プラットフォーム・スタンスにしたら、それまで(地面を蹴ってから)骨盤を回す習慣がなかったので、骨盤をあまり回さずに打ってしまうことが多いのだ。
数年前までは、ピンポイント・スタンスが多かったが、最近はプラットフォーム・スタンスが増えてきた。
現在の男子トップ8(2009-4-20付け)では、
#1 ナダル ピンポイント・スタンス
#2 フェデラー プラットフォーム・スタンス
#3 ジョコビッチ プラットフォーム・スタンス
#4 マレー ピンポイント・スタンス
#5 デル・ポトロ ピンポイント・スタンス
#6 ロディック プラットフォーム・スタンス
#7 ベルダスコ ピンポイント・スタンス
#8 ダビデンコ ピンポイント・スタンス
今のところ、38:62だ。