こんな論文を見つけた。
「70B10709 テニスにおけるスプリットステップのタイミングについて」
板橋 マリオ(横浜国立大学大学院)、蝶間林 利男(横浜国立大学)、
新井 健之(横浜国立大学)
http://ci.nii.ac.jp/naid/110001905204/
日本体育学会大会号 (50) pp,486 19990915
(引用開始)
以上の結果により、相手インパクトを基準として比較すると、SSのタイミングは状況によって変化し、単一ではないことが示唆された。特に、全ての被験者でS-SとV-Vの開始時期に有意な差が認められた。したがって、SSのタイミングは状況に応じて変化させるように指導しなければならないと考えられる。
しかし、「開始」、「最高地点」、「終了」のタイミングがV-Vで最も早くS-Sで最も遅い仮説通りのタイプと、全てにおいてV-Sが最も遅いタイプに分かれた。
また、全体平均ではV-V、S-S、V-Sの順に遅いという結果が得られた。この点に関しては今後さらなる研究が望まれる。
(引用終了)
読みにくいので、注釈の場所を入れ替えた。
・SS: スプリットステップ
・S-S: ストローク対ストローク
・V-V: ボレー対ボレー
・V-S: ボレー対ストロークのS側
被験者は5名(全員上級者)。
ボレー対ストロークのS側の場合に、2種類のタイプに分かれたというのが意外だった。データを見ると、平均すると3つのケースのどれでも最高地点がインパクト直前となっている。また、ボレー対ボレーの場合に着地がインパクトと同時か直前の者がいたことも分かる。
トッププロの映像をスロー再生で見ていると、中央への戻りを少し優先させているためか、相手がインパクトしたタイミングでは頂点の少し手前の上昇中である場合がほとんどであるように見える。極限状態での試合ではそのようになるのだろうか?
この点と、先の”2種類のタイプに分かれた”あたりを調査・究明してもらいたいな。