「かんぽの宿」続報2 | KNのブログ

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質問に対する郵政の回答も、一括譲渡の内容も、まったく「お話にならない」ことが判明してきた。これからもっと新たな不可解な事実が出てくることだろう。
その詳細内容が分かる記事を以下に引用する。


保坂展人のどこどこ日記  1/29(木) かんぽの宿、公平な競争は行われたのか
   http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/ceb5989ed74a8b84e13308259fce8c32

(引用開始)
昨日、国民新党と社民党で『かんぽの宿』問題のヒアリングを行った。疑問百出、郵政公社幹部の説明も心もとない「おいおい、大丈夫かい」という状態だった。が、新たな資料が提出されて、これまで私たちが知らなかった事実もいくらかは判明した。聞けば聞くほど、これが「一般競争入札」だったのかという疑問がふくらんでくる。

 このヒアリングの前、電話で日本郵政の担当者に「入札日はいつだったのか」と問うと、意外な答えが返ってきた。「入札日というのは特にないんです」「えっ、ホント」と思わず聞き返してしまった。入札日がない一般競争入札というのはありえるのだろうか。うーん、世の中で不思議なことは多くあるが、あまねく一般に公開して(公告の手続きを取る)行われるはずの公有財産の処分が、融通無碍な企画競争方式の随意契約で処分されているのではないかと強い疑いを持つ。

ヒアリングでは、譲渡対象施設のかんぽの宿+社宅+ラフレさいたまの取得原価が明らかになった。土地が294億8千万円、建物が2107億4千万円、合計で2402億2千万円だという。ただし、建物は老朽化した施設を建て直した場合には、新たな建物だけの価格だとした。資産評価は誰が行ったのかという質問に対して、3社の名前が明らかになった。かんぽの宿については、東⇒㈱全国不動産鑑定士ネットワーク、西⇒三井不動産販売㈱、首都圏の社宅・ラフレ⇒みずほ信託だという。やはり、目玉の社宅とラフレ埼玉は別扱いだったのだ。「社宅の評価はどうだったんだ」という質問に対して、不動産鑑定価格ではないが「簿価で32億2千万円です」と答えた。「だったらラフレはどうなんだ」と問うと「ご勘弁ください。個別の物件についてお答え出来ません」という。

日本郵政の西川社長は、かんぽの宿等の施設のオリックスへの一括譲渡を凍結することを記者会見で明らかにした。一方で「入札に不正はない」と胸をはっている。そうであれば、一括売却にかかる関係資料を公開するべきではないか。
(引用終了)


植草一秀の『知られざる真実』 
  1/29(木)「かんぽの宿疑惑」竹中平蔵氏の稚拙な反論Ⅱ
        「かんぽの宿疑惑」渦(うず)中の日本郵政の実態
   http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-718e.html
   http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-e719.html

(引用開始)
民主党が日本郵政に対して求めた資料から、「かんぽの宿」70施設の取得費用は用地代が295億円、建設費が2107億円であることが明らかになった。用地費と建設費だけで2400億円の費用が投入されている。備品代を含めると投入金額はさらに拡大する。また、70施設以外に9箇所の社宅施設が払い下げられる予定だが、こちらは土地の時価評価だけで47億円に達すると見られている。

日本郵政の前身である日本郵政公社が、すでに2006から07年にかけて、建設費約311億円をかけた「かんぽの宿」15箇所を計約13億円で売却したことも明らかにされた。このうち鹿児島県指宿市と鳥取県岩美町の「かんぽの宿」はそれぞれ1万円で売られていた。

1万円売却は明らかに「利権付き売却」である。「郵政民営化」の実態の一端を垣間見せる事例である。
(引用終了)


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このような状況に対して、
「日本郵政社長、かんぽの宿一括売却の「一時凍結」を表明」
のニュースが飛び込んできた。
   http://www.asahi.com/business/update/0129/TKY200901290268.html
2009年1月29日18時49分 asahi_com(朝日新聞社)

(引用開始)
 日本郵政の西川善文社長は29日の記者会見で、全国に持つ宿泊・保養施設「かんぽの宿」をオリックス不動産に一括売却する契約について、「譲渡案をひとまず横におき、この問題を原点に立ち戻って検討する」と述べた。契約内容を問題視する鳩山総務相の意向を踏まえ、事実上、契約の「一時凍結」を表明した。

 当初は、許認可権を持つ総務相の認可を受けた上で、4月にかんぽの宿事業をオリックス不動産に譲渡する予定だった。鳩山総務相は、日本郵政から申請があっても認可しない意向を表明していた。契約の一時凍結で譲渡時期はずれ込み、かんぽの宿事業は当面、日本郵政が運営を続けることになる。

 西川社長は29日の記者会見で、「(売却契約に)疑いを持たれることは全くない。契約の白紙撤回ではない」と強調した。ただ、「(総務相の)認可が得られない限り、(売却は)実現できない。指摘を真摯(しんし)に受け止め、選択肢を広げながら、譲渡方法を考える」と説明した。

 日本郵政は近く、会計士や不動産鑑定士、弁護士など第三者で構成する検討委員会を立ち上げる。この委員会で、「原点に立ち返り、オリックス不動産への売却案も含めて検討してもらう。かんぽの宿や不動産譲渡のあり方についても専門家が検証する」(西川社長)という。

 日本郵政は昨年12月、従業員(約3200人)の雇用を条件に、かんぽの宿など全国の70施設と首都圏の日本郵政の社宅9物件を、約109億円でオリックス不動産に売却する契約を結んだ。これに対し、鳩山総務相が今年1月上旬、「オリックスの宮内義彦会長は郵政民営化の議論にかかわっており、国民に出来レースと疑われかねない」などとして、売却に反対した。

 鳩山総務相は29日夕、総務省内で記者団に対し、契約の一時凍結について、「契約は生きているという前提が分かっただけだ。相変わらず国民の理解を得られない出来レースを認めるつもりは全くない」と述べた。

 一方、オリックスは「日本郵政と株主である政府(総務省)との内部問題であり、コメントする立場にない」(社長室)としている。(橋田正城)

     ◇

 ■かんぽの宿 全国に約70施設ある日本郵政の宿泊・保養施設で、誰でも利用できる。もともとは簡易生命保険(かんぽ)加入者の福祉増進のため、建設された。郵政民営化に伴い、2012年9月末までに廃止するか、譲渡することが決まった。日本郵政によると、年間40億円の赤字事業で、施設の維持と従業員の雇用などを条件に引き受け手を募り、当初27社が意欲を示した。2度の入札の結果、いちばん高値だったオリックス不動産への売却を決めた。日本郵政は現在も政府が100%出資している。

 これに対し鳩山総務相は、(1)不況時に売る必要があるのか(2)なぜ一括譲渡か(3)なぜ郵政民営化を推進した宮内義彦氏が率いるオリックス系に売るのか、と異議を唱えていた。
(引用終了)


関連ニュースとして、これも知っておくべきだろう:
「メリルリンチが一番良かったから使った、というような回答だった」らしい。まったく根拠の説明になっていないぞ!

「かんぽの宿」、郵政の返事に鳩山氏「話にならん」
   http://www.asahi.com/politics/update/0127/TKY200901270288.html
2009年1月27日19時21分 asahi_com(朝日新聞社)
(引用開始)
 日本郵政の「かんぽの宿」売却を鳩山総務相が批判している問題で、鳩山氏は27日の閣議後記者会見で、日本郵政に送付した質問状に返事が届いたことを明らかにした。「全く説得力もない答えばかりだ」と一蹴(いっしゅう)する一方、「これからやりとりするので、公開するわけにはいかない」と話した。再質問も検討する。

 日本郵政は、かんぽの宿など70施設と首都圏の社宅を109億円でオリックス不動産に一括売却する契約を結んでいる。質問状は23項目。かんぽの宿の純資産額(93億円)の積算根拠や、売買の過程でのメリルリンチ日本証券との契約の必要性など、鳩山氏が疑問に思ったポイントを個条書きにまとめた。

 鳩山氏は、回答について「メリルリンチが一番良かったから使った、というような回答だった」と説明。日本郵政が具体的な根拠を示さなかったことを示唆し、「何も答えになっていない。話にならん」「取得費に2千億円や3千億円もかかった施設が109億円で売られるのはおかしい」と憤った。
(引用終了)