王位戦の最終局は、午後六時四十一分、後手番の深浦康市王位(36)が100手で羽生善治名人(37)を下して、タイトルを防衛した。 深浦王位は、この防衛で九段になった。
超急戦の展開となり、深浦王位は角桂交換をするも、と金をからめてじわじわと迫る 
攻めで、羽生名人の方には有効な攻め筋があまり無かった。 
34手目▽3三桂に対し、▲7七銀はたぶん新手だと思うが、このケースの 
場合の実践例として、これからも研究されていくであろう。 
65手目:▲3五桂までが下図だが、このあと後手が▽3四金とする 
のだが、先手からはあまり有効な攻めがないのだ。 
後手:深浦康市 王位 
後手の持駒:銀、香、歩2 
   9     8     7     6     5     4     3     2     1 
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│▽香│▽桂│__│▽金│__│__│__│__│▽香│一 
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│__│▽飛│__│__│▲歩│▽王│__│__│__│二 
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│▽歩│__│▽歩│__│▽歩│▽歩│▽桂│▽金│▽歩│三 
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│__│__│__│▽歩│▽銀│__│__│__│__│四 
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│__│__│__│__│__│__│★桂│▽歩│__│五 
├──┼──┼──┼──┬──┼──┼──┼──┼──┤ 
│__│▲歩│▲歩│__│__│__│__│__│__│六 
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│▲歩│▲金│▲桂│▲歩│__│▽と!│__│__│▲歩│七 
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│__│__│__│▲玉│__│__│__│▲飛│__│八 
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│▽銀│__│__│__│__│▲金│__│__│▲香│九 
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先手:羽生善治 名人 
先手の持駒:角2、銀、歩2