三島由紀夫 『鹿鳴館』 劇団四季 | Pの食卓

三島由紀夫 『鹿鳴館』 劇団四季

これはすごい・・・


六月九日、浜松町の劇団四季自由劇場にて、

白菊の花弁を巻き込み大正時代の風が吹き荒れた。


日本演劇界の至宝浅利慶太の贈る三島由紀夫の最高傑作 『鹿鳴館』

これはすごいなどと一言で表せる感動ではないけれど、

それ以上の言葉が見つからないほど圧倒的で華麗な愛憎劇であった。


まずは自由劇場の造りの良さ!

自由劇場は葡萄がモチーフとなっており、扉やあちこちに葡萄の装飾がある。

その葡萄に加え、床に敷き詰められたワインレッドのカーペット。

まるで Her Majesty Theatre のよう。


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会場に入ると、二階に続く反螺旋の階段が目の前に。

一段一段上るごとに世間の雑多なしがらみから解放されるような気持ちになります。

こういった効果があると劇場に足を運びたくなるものです。


まさに劇場と呼ぶにふさわしい劇場でした。


はっきり言って、僕の三島由紀夫に対する評価は高くありませんでした。

第一の理由として、彼の取った最期の行動があります。

あの自決事件により、三島由紀夫の文学とはその程度だったか、と浅はかな考えを持っていました。


しかし、この劇における登場人物の扱い方、メッセージ、そして文学。

僕が求めてやまない人生のパタンを示す文学がそこにありました。


あまりにも内容が良かったため、調子に乗ってスペインの至宝プラド展にも行ってきました!


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予想通り、こちらも大当たり。

エル・グレコをはじめ、光と闇の魔術師による実物を超えた美がそこにありました!


どうやらプラド美術展は7月5日まで延長されるもようです。

まだ観に言っていない方は是非、この週末にでも行くことをオススメいたします。