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水俣病：公式確認68年、なお苦しむ患者たち。その背景に潜む、厚労省の無策と怠慢
「水俣病」という名の悲劇は、公式確認から68年を経った今もなお、終結の気配を見せていません。
熊本県水俣市で発生したこの公害は、有機水銀化合物による甚大な被害をもたらし、多くの人々の命と健康を奪いました。
しかし、被害者たちの苦しみは、病魔からの解放だけでは終わりません。
現在も全国で1700人超の方が、水俣病認定の審査を待っているのです。
その原因はどこにあるのでしょうか。
責任を負うべき厚生労働省は、一体どのような対応を取ってきたのでしょうか。
1. 厳格すぎる認定基準：苦しむ患者を門前払い
水俣病認定の審査は、厚生労働省が定めた厳しい基準に基づいて行われます。
しかし、この基準はあまりにも厳格すぎるため、多くの患者が認定申請を却下されてしまいます。
申請者の中には、当時水俣市に住んでいなかった方や、症状が軽度だった方、カルテが残っていない方など、様々な理由で認定を拒否されてしまうケースが後を絶ちません。
厚生労働省は、これらの声に耳を傾けることなく、形式的な基準に固執し続けているのです。
2. 不十分な情報公開：真相を闇に葬る
水俣病に関する資料や情報は、長年厚生労働省によって隠蔽されてきたと言われています。
被害者たちは、自らの健康被害と公害との因果関係を証明するために必要な情報を得ることができず、苦しい戦いを強いられています。
情報公開の不徹底は、水俣病問題の解決を大きく阻害する要因となっています。
3. 怠慢な行政対応：被害者たちの声を無視
厚生労働省は、水俣病認定の審査を迅速かつ適正に行うという責任を果たせていません。
審査体制は慢性的な人手不足に陥っており、被害者たちは長期間にわたって審査を待つことを余儀なくされています。
また、審査会は専門家不足や利益相反の問題なども抱えており、その公平性が疑われる場面も少なくありません。
4. 政治的圧力：真実を歪める
水俣病問題は、政治と密接に関係しています。
企業の利益を守るために、政府は問題を矮小化し、被害者たちの声を封殺しようとしてきたという指摘もあります。
このような政治的な圧力は、水俣病問題の解決をさらに困難なものにしています。
水俣病は、過去の問題ではありません。 現在もなお、多くの人々が苦しみ続けているのです。
厚生労働省は、責任者として速やかに問題解決に向けた取り組みを進める必要があります。
厳格すぎる認定基準の緩和、情報公開の徹底、行政体制の強化、政治的圧力の排除などが求められます。
水俣病という悲劇を二度と繰り返さないために、私たち一人ひとりが声を上げ、真実と正義を求めていくことが重要です。
