つい3日前にプレオープンを行い、友人や関係者で賑わったことが嘘のように閑古鳥が鳴いていた。
そして更に私たちを驚愕の事実が襲った。何気なく開いた会社の通帳。残高がほぼゼロになっていた。オープン日にほぼ会社から資金が尽きてしまっていた。こうして華々しい自転車操業の日々がスタートした。
創業時の事業はこのLacheln の店舗運営に加え、宅配弁当の営業を行なっていた。店舗の売上が伸び悩む中、せめて弁当の売上があれば…と期待するも、受注はデイサービス1件、約10食と数件の個人宅のみ。
何とかしなければ…
私たちは焦っていた。そして後悔した。勢いだけで見切り発車したことに。
そして、とにかくやれることをやった。チラシを作成し、周辺にばら撒いた。そのチラシも拙いもので、ワードに作成したとても簡素なものだった。とにかくアポなしで周辺の会社を周り弁当の営業を行った。しかし、受注が伸びることはなかった。
時折訪れて下さるお客さんからも数々の罵詈雑言を浴びせられた。
「パトロンに面倒をみてもらっている」とか、「3か月で潰れる」とか数え出すときりがないほどだった。
毎月通帳を見ては頭を抱える日々。資金確保の為、私は介護施設でアルバイトを始めた。母は近所のスーパーでレジ打ちのパートを始めた。そうやって毎月毎月、何とか食いつないでいた。
数ヶ月経った頃、市からの打診で商工会に加入することができた。私の市では毎年産業フェスタなる催物が開催されており、今後株式会社Prositを支えることとなる「イベント」出店をこの時初めて開始することとなった。
11月には入り、産業フェスタ開催。ビールを宣伝しよう!周りではあまり見ないビールをサーバーで用意して出店に臨んだ。
しかし結果は散々なものだった。海外の珍しいビールは原価が高く、日本のビールと比べるとどうしても売値が高くなってしまう。イベントでは珍しいビールへの理解が乏しく、ただ価格が高いビールと写ってしまった。3日間のイベントで出店料を払った後、手元に利益はほとんど残らなかった。
こうして株式会社Prositはどうにかこうにか年末を迎えた。店に集り、こんな店でも支えて下さる数名のお客さんと細やかな忘年会を行い、年越しを迎えた。
新年は大丈夫だろうか。不安だらけの中1年は終わり、また新しい年を迎えた。
つづく