テセウスの船  TVドラマ


前置き

【テセウスの船】とは、パラドックスの一つであり、テセウスのパラドックスとも呼ばれる。 ある物体において、それを構成するパーツが全て置き換えられたとき、過去のそれと現在のそれは「同じそれ」だと言えるのか否か、という問題(同一性=アイデンティティーの問題)をさす。

第1話 
生まれる前に父・佐野文吾(鈴木亮平)が殺人犯として逮捕された主人公・田村心(竹内涼真)は、母・佐野和子(榮倉奈々)と姉兄と共に、加害者家族として世間からの厳しい視線を浴び、暗闇の中を生きてきた。
人目を気にして笑うことも許されなかった人生。しかし、心の過去を受け入れ、いつも励まし支えてくれる最愛の妻・田村由紀(上野樹里)から、自分の父親を信じてみてと言われ、心は父に向き合う決意をする。
そんな時、父が逮捕された事件の現場となった村を訪れた心は、突然、事件直前の平成元年にタイムスリップしてしまう。
 そして、心はそこで生まれて初めて父・文吾と31年前の母・和子に出会うのだった。
 過去で出会った家族は優しさと笑顔が溢れる愛すべき者たちだった。
父・文吾はなぜ殺人犯になったのか? 本当に事件の犯人なのか?
  心は過去の世界で、父・文吾の起こす事件の謎を解明し、事件を阻止して過去を変えようと立ち向かう

感想   ネタバレ

大テーマの同一性の他にも
親子関係や信じる事の意味
なんかもあるが、やはり気になるのは「犯人は誰なんだ」っていうこと。
二転三転して、まさかっていう人物が劇中に浮上して物語がさらに進むが新たな共犯者の疑惑が起こり、ラストまで一気に進んでいく。
父文吾の動機や犯人の動機なんかを想像しながら犯人を想像するのか楽しかったかな。
犯人の動機にも注目する部分があり、まさかそんな事でここまでやったのか(´д`|||)
っていうのも驚いたが
結構そういうものなのかもしれない

ここから、本当のネタバレ
タイムスリップした心の世界では何をしても父文吾を救えず、お腹の中の心の世界を信じ託したんじゃないのかな?
ハッピーエンドに見えて
悲しい結末になってしまう

2つのパラレルワールドを唯一知ってる父文吾の心を見つめる視線は、タイムスリップした心を見ているに違いない

追加
その後の考察で段々分かってきた。
パラレルワールドは3つ存在し
1タイムスリップした心の世界
2お腹の中の心の世界
3心が居なくなる世界

過去から一度、現在に戻ってしまった理由が、過去で母親の命が危険にさらされ、母親が死んだら心は産まれなくなり、過去に戻っている心の存在が矛盾する為に強制送還させられてしまった。
だから、戻った世界では、母親が亡くなっており、姉も亡くなっていた。さらに心の婚約者とも他人になり別世界になってしまった。
この世界でさらに真相に近付いた心が犯人が分かった時、再び過去に飛んでしまう。

これは、心がいる世界では、
「父親は殺人犯で死刑」
という事実は、変わらない、変えられない運命だという暗示。

そして、過去に戻った心は、真犯人を見つけるが、代償に心の世界から母親のお腹の中の心の世界に変わってしまった。

この事実を知っているのは、父親だけで誰もわからない。


FIN