【あらすじ】
第1章「一滴の毒」

東京への一極集中緩和を目的として、東京都西部に新設された『新域』

その実態は、新法の試験運用を実施する「国家の実験場」としての役割を有し、政令指定都市を上回る権限が付与され、「第2の東京」と位置付けられていた。

アグラス事件発覚により、検事・正崎 善ら東京地検特捜部は、製薬会社の日本スピリから捜査資料を押収した。

しかしそれらを検証する際、「睡眠薬セイレンに関する臨床試験」というファイル内にあった2つ折りの報告書の裏に、血痕や毛髪などとともに書かれた大量の「F」の字が綴じられていることに気付く。

正崎はその報告書を作成した因幡という准教授を訪ねたが、彼は全身麻酔機を用いて死亡した状態で見つかった。

捜査を進めると、新域の域長選挙に出馬中の野丸の議員秘書と「謎の女」が、因幡の死ぬ2ヵ月前から彼のもとへ頻繁に通っていたことが判明する。

政治と関与している可能性が浮上したため、アグラス事件よりも因幡の捜査を優先して「秘書の足取り」を追うことにしたが、その途中に正崎の部下である文緒が突如自殺する。

因幡と文緒の死を皮切りにさらに捜査を進めていく中で正崎は、妖艶な魅力をもつ謎の女・曲世 愛と出会う。

そして彼女は、変装や演技をはるかに凌駕するさまざまな容姿を使い分け、この域長選挙不正事件および連続自殺事件で暗躍していることが判明する。

野丸の手駒であり新域の次代域長に当選した齋 開化は、個人が自殺を選択することを肯定する『自殺法』をアピールし、64人もの人間が高層ビルから飛び降り自殺をしてしまう。

やがて齋開化のバックで動いている曲世愛こそが、自身の手を下すことなく「人を死に追いやる能力」により人々を自殺に追い込んでいる容疑者「F」であることが判明する。

第2章「選ばれた死」

齋開化による集団自殺事件は、法的に追求することは難しく、自殺教唆であることを証明する必要があった。

23歳の検察事務官・瀬黒 陽麻が部下として着任し、正崎と共に事件を追う。

曲世愛の叔父である精神科医・坂部に面会した正崎は、彼女の過去を知る。

曲世家への養女であった曲世愛は、中学時代から周囲を虜にして対人問題を起こしており、カウンセリングの際にも叔父を魅了していたのだ。

齋開化の確保に動いた特捜部と刑事たちだったが、齋開化の妻に化けていた曲世愛の返り討ちに遭い、特捜部や刑事たちの多くが死亡。

多摩東中央警察署の刑事・九字院は、自らの足を拳銃で打ち抜いて抗うものの、曲世愛の魅力に抗うことが出来ず、拳銃自殺を図る。

さらに、曲世愛により拉致された瀬黒が斧で四肢を切断されて惨殺されてしまい、正崎はその場面をWEBカメラ越しに見せつけられる。

第3章「曲がる世界」

新域選挙は自殺法肯定派が半数を占め、齋開化が提唱する『自殺法』はマスコミを通じて、世界へと伝染していく。

多くの仲間たちを失い捜査に行き詰まった正崎のもとに、FBI捜査官が訪れて協力を要請。

ついに『自殺法』に対処すべく、アメリカ合衆国大統領のアレキサンダー・W・ウッドが動き出す。

曲世愛の逮捕に執念を燃やす正崎は『FBI特別捜査官』となり、同じくFBI捜査官サミュエル・ハーディのパートナーとなって、大統領の力を借りて曲世愛を倒そうとする。

それに対して曲世は、世界各国の政治家たちを操ることで、『自殺法』を世界に浸透させようと暗躍していく。

自殺法を議論するための『G7サミット』が開催され、大統領は各国に対して、「本質的な善悪」について考えようと提案して議論をしていく。そんな中で、齋開化から大統領に対して、「自殺しようとしている女性と話してほしい」と要請される。女性が曲世愛である可能性を考慮して、サミュエルが間に入って通訳することで、曲世による自殺の力を防ごうとする。

大統領の説得により、女性の自殺は防がれたかに思われた。だが、「善悪についての答え」を女性に教えようと、通訳のサミュエルに連絡しようとした大統領が会話した相手は、曲世愛であった。

曲世は大統領に自殺をするよう能力を使い、大統領の飛び降り自殺を止めようとした正崎は、大統領に発砲して射殺。

その直後、曲世愛が正崎の前に現れ、曲世に拳銃を向ける。

【感想】
久しぶりにヤバいアニメを見てしまった。ネットで調べたら賛否両論だったらしいが、見れば分かるが、ラストシーンがとんでもない結末になっている。

このストーリーの命題
【自殺は悪いことなのか?】
から始まり
【本質的な善悪】
にテーマが移り
このアニメ独特な比喩や言い回しに振り回されていく

例えば、
曲世愛の誘惑に掛かり、自殺の誘惑に負けまいと抗い自らの足を撃ち抜き正崎にメッセージを届ける
多摩東中央警察署の刑事・九字院
「自殺の誘惑は、例えば、射精の衝動を感じながら寸前に留まっている状態。放出する欲求は自分では止めることが出来ない」

「自殺法」が日本で成立し、徐々に世界を浸食していく
世界の首脳
「これは、イデオロギーのテロだ」

サミットで善悪の本質を議論する
「暴走列車の先に四人の人がいる。君は分岐点の切り替え場所にいる。もう一方にはひとりしかいない。」
「貴方はどうしますか?」
更に
「四人のそれぞれ違う内臓疾患の患者にひとりを犠牲にしてそれぞれの患者に臓器提供をして救う」
どちらも、ひとりの命を犠牲に四人を救うのだが、まったく意味合いが違う。
おそらく後者は、悪いこととされるんだろう。

「自殺法」の法案を通す為に議員が自らの命を投げ討って訴えた
「息子は内臓疾患を患い今のままなら臓器提供がなければ半年ももたない。ならば自らの命を投げうってでも息子を救いたい」

など、次々に考えさせる内容が襲いかかる。

ラストシーンで曲世愛の罠に嵌まりアメリカ大統領が自殺願望に囚われ屋上で壁の縁に立つがなんとか自殺衝動に抗う。
その様子が全世界に生中継されていた。
正崎が目の当たりにしたのは、自殺衝動に抗うも負けてしまうアメリカ大統領の姿だった。
とっさにアメリカ大統領の尊厳と名誉を守る為に射殺する。

正崎の行いは
善なのか?
悪なのか?

大統領を射殺した後
曲世愛のが現れ「本質的な善悪」の答えを聞く
正崎
「善とは続けること
悪とは止めること」
曲世愛
「よく出来ました」
銃声が聞こえるが、ふたりの姿は映っていない。
次のシーン
とある田舎道に正崎の息子と一緒に居たのは曲世だった。

そう、正崎は自殺していた。
自らの意志で自殺したと思われる
TVでその様子を見ていた妻も自殺したに違いない。

このラストシーン
正崎の息子に微笑む曲世愛

彼女は悪から善を手にしたのだろうか?
はたまた、さらなる悪を求めるのだろうか?
「終わり」

誰かアニメ見て欲しいなぁ
自分だけモヤモヤするの嫌だな

絶対見て欲しいなぁ
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