その1。
アメリカの金利が上がるような材料と、ドルが強くなる材料は、かなり共通する。
なので、金利が上がる時はドルも強くなる。
相関関係は、ある。
だからといって、そこに因果関係があるわけではない。
もちろん、局面によっては金利上昇がドル高を招くことがないとは言わない。
が、金利の動きで為替を説明しようというのは、なんぼなんでもムリ。
たとえば一般的な小学生では、垂直跳びで高く飛べる子どもは、ソフトボール投げでも遠くまで投げられる傾向がある。
だからと言って、垂直跳びの練習に励んだとしても、遠投力の向上は極めて限定的なはず。
それと似たようなもの。
その2。
CFTCの投機筋のポジション。
あんなもの、何の目安にもならない。
まともな投機筋は、あんなところでポジションなん取らない。
もっとちゃんとしたところで取引する。
いや、仮にじゃあ、あるまともな投機筋がCFTCで円売り持ちのポジションを取っていたとして。
それが円安にベットしているのか、それとも円高にベットしているオプションのポジションのヘッジなのか、にわかにはわからない。
投機筋のポジションと言っても、これはあくまでも取引主体ごとのポジションなので、投機筋による実需のポジションだって含んでる。
そもそも、相場は、投機筋だけを見ていてわかるようなものてめはない。
実需のほうが影響力が大きい局面も多い。
だから、あれはせいぜい、マーケットのセンチメントを後付でなんとなく感じる以上のことには使えない。
円売りが10万枚を越えてきた、みたいなこと言ってる人に、「1枚っていくらなんですか?」ってきいてみたら?
そんな基本の「き」ですら、答えられない人もいるんじゃないかな。