『専業主婦は２億円損をする』
橘玲
ありえん。
橘玲さんの著作はどれも秀逸で、毎度毎度その洞察力と表現力のすばらしさに圧倒される。
が。
この本は、最悪。
というか、唯一のダメな作品。
どこの誰に（あとがきの中に登場する人物ではなく、ほんとうの黒幕）頼まれて書いたんだか知らないが、あまりに杜撰過ぎる。
56ページ、「お金持ちの夫を手に入れるのは、いまや宝くじに当たるようなものなのです。というか、これは宝くじよりずっと確率の低いギャンブルです。」と、何の根拠もなく女性の幸福の可能性を切って捨て、ありえない仮定の上に論を進める。
おまえら、どうせお金以外の幸せになんかありつけないし、夫のお金で幸せになることもないんだから、てめえで働け、という論調。
むちゃくちゃ。
ひっでーわ。