養鶏場における鶏糞処理プラント、堆肥化の問題 | 臭気判定士の激闘

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国家資格:臭気判定士がお送りする、消臭と脱臭対策について。悪臭苦情との闘いの日々。
キレイな空を目指して、株式会社カルモアの全コンサルタントが執筆しています。

鶏の卵は大好物である。

こだわり派の自分は有精卵を食べているけど、一般の消費者は箱飼いされたブロイラー卵が一般的だろう。

大規模な養鶏場になると、100万羽を超える。

問題となるのはその鶏糞の処理である。一日に排出される鶏糞は5~10tである。それだけの鶏糞を産廃処理していたのではとてもじゃないけど経営が成り立たない。

そこで堆肥化して肥料にして販売するという手が浮かぶのである。

エコサイクルといって一見聞こえは良いが、実は大変な作業となる。

問題は発酵過程で出る悪臭である。

アンモニアが数百ppm、低級脂肪酸にメルカプタン。

一見するとどこの企業もアンモニア対策に躍起になっているが、アンモニアが悪臭苦情となることは少ない。ほとんどは低級脂肪酸とメルカプタンが近隣まで流出し、悪臭苦情を引き起こす。

もちろん我が社はそれを脱臭する技術を持っている。

燃焼法も活性炭吸着もできるけど、スクラバーで除去する方法も知っている。

しかし、どれもランニングコストがかかり、お客さんは二の足を踏む。

どの方式でも年間数千万円は確実にかかるのである。

 

「でも、必要経費です。」

と、僕はよくお客さんに食ってかかる。

その経費も卵の価格に乗せて然るべきである、と。

 

でも、それでは業界の競争に勝てないとお客さんは反論する。

じゃあ、近隣の住民は犠牲になっても良いのか。

そんな想いを胸に悔しい思いをすることが多い。

 

だけど、最近になって、臭気の原因物質となる臭気成分だけを選択的に除去する方法を発明して、これで低コストで脱臭ができるようになった。

お客さんも喜んだし、顔は見えないこそ近隣の住民も、苦痛が減ったのだろう。

臭気対策をやっていて良かったと思う瞬間である。

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20m3/minのスクラバーを使ったテスト風景。総額100万円で実際の装置を設計し、確実な検証を行っていく。