わたしは 先にも言いましたが 技師になって4年目です。
4年目ともなると だいたいのことは 経験してきて、
毎日の仕事を そつなくこなし
ちょっとした トラブルにも 慌てることなく 経験によって対処できる
要するに “慣れ” て くるんですね。
行く先々の施設で、検査の予定が みっちり入っていて
しかし、新人のころより 明らかにスピーディに 正確に こなせるようになってきた
と、自負していたころ
考えさせられる出来事がありました。
ある病院
その患者さんが、わたしの顔を見て すごく不安そうに言ってきたのです。
「この検査はどういう検査なの? 検査って嫌なのよね。
きのうはどきどきして眠れなかったし、何よりも結果を聞くのが怖い。」
わたしは はっとしました。
わたしたちにとっては、何人もいる 予約患者さんのうちの一人かもしれないけど、
患者さんにしてみれば、 症状が出たときから、
検査をし結果を聞くまで ずっと不安に過ごしている。
そんな心情で検査の日、 病院
なのに最近のわたしは、
人数や時間ばかりしか 気にしてなかったんじゃないだろうか
忙しいからといって、説明不足だったり、イライラしたり していたのかもしれない。
なんだか、自分がこうなりたくないと 心に決めていた技師像に 自分が近づいてしまっているような気がして。
そんなわけで、わたしの今年度の目標は
『初心に帰る』 。
最初のころ できていたことが、慣れによって どんどん削られてきてしまった。
自分がどうしてこの世界に入ったのか、
どんな技師になろうと思い描いていたのかを、再び思い出そう と。
でも、今年度と言わずに、これからもずっと
“進んでは 振り返って” いきたいなと思います。