今朝の日経新聞の「交遊抄」に聖光学院の工藤誠一校長先生が登場しています。
開成のお母さんたちの間では聖光学院と開成は好対照だと話題になることがありました。
母校の校長となって20年。私の教育方針は生徒を「学校に縛り付けない」。校外での学びに積極的に出す。規則はあるが例外を認める。
自由人から学ぶ 工藤誠一
・開成の柳沢前校長VS聖光学院の工藤誠一校長
開成の国際化を主導したのが柳沢前校長であれば、聖光学院の東大合格者数を躍進させたのが工藤校長先生だと思っています。
聖光は東大合格者数を着実に伸ばしており、2023年度の受験では、「東大現役合格率で開成を抜いて首都圏トップ」ということです。
現役合格率が高めるというのは簡単ではなく、在学中の指導が良かったという成果の現れだと思います。
2023年 東京大学 合格者 高校別ランキング 現役合格率順 | インターエデュ
中学受験時代にお世話になった塾の先生は工藤先生のファンだ、とのことでした。
工藤校長先生のリーダーシップは業界では誉れ高いようです。
・2/1に開成受験、2/2は神奈川の聖光を併願した思い出
うちの息子もそうですが、2/1に開成を受験し、2/2は神奈川の聖光を併願するパターンが多いと思います。
思い出話としては、2/1の開成受験は落ち着いていたのに、2/2の聖光受験の朝、突如、緊張で支度もできない状況に陥ったことです。朝食ものどを通らない状況になって、辛うじてゼリードリンクを飲んで無理に出かけました。
それまで聖光の試験問題とは相性がよく、模試でも無難にこなしており、頼みの綱の併願校でしたから、この突然の事態に恐怖にかられました。
聖光では受験当日、ラムネホールに親子で入場します。そこで子供だけが受験会場に分かれていきます。受験科目の区切りの時間は表示されていません。今何をやっているのかわからなくなります。終わる時間はアナウンスされるまでわかりません。保護者は心配でかなり前に外に出て待つことになります。
待つことしばし、現れた息子は、落ち着き払って、自信満々でした。
「今年はきっと高得点勝負になると思うよ」と言うではありませんか。
「特に理科が簡単だった」まるで別人のようでした。
2/3午前中以降も第3志望校の試験があります。あまりの傲岸さに心配になり、塾の先生に注進しました。
その晩に電話を下さり、「明日が1日だと思え。本番のつもりで受けろ。5日まで戦い抜け」と言って下さったのでした。翌日もテンションを高めて受験に臨みました。(聖光の合格発表は2/3の9時で、開成の合格発表は2/3の13時でした)
・開成と聖光は好対照
2/3朝に聖光の合格発表を見た時にはうれし涙が溢れました。
第一希望の開成に合格したので開成に進みましたが、聖光に進んでも素晴らしい学校生活を送れたと思います。
今考えても非常に好対照な両校ですから、どちらを選ぶかでずいぶんと親子の生活は変わったと思います。
開成では入学後、子供たちがあまりに勉強しないため、保護者は打ちのめされ、親離れが始まって何も言ってくれない男の子にヤキモキすることになります。
保護者会の後の懇親会では、お母さん同士で「その点、聖光学院はいいわねー。学校がものすごく受験管理をしてくれるから」と話しているのを聞きました。何かと聖光学院が比較対照されます。開成では先生方は受験勉強しろとは言わず、すべてが生徒の自主性にゆだねられます。
そのうち子供たちが開成生活を謳歌しているのを見て、保護者も開成に行かせてよかったと思うようになるのですが。
”Be Jentlemen!”を標榜するスーツにネクタイが制服の聖光と、「質実剛健」を旨とする、昔ながらの詰襟でどちらかというとバンカラな開成は見るからに正反対な校風に見えます。
・両校の共通点
根本的なところには共通点が見られます。
①両校とも高い志の教育理念がしっかりあること
聖光にはミッションスクールとしての建学の精神がありますし、開成には「開物成務」などの教育理念があります。
②海外トップ大学への進学実績
両校ともに他の御三家にない国際化の土壌や基盤があると見るべきです。
聖光は学校企画の海外短期研修制度があり、開成は生徒が自主的にサマースクールに
参加する、という違いはありますが。
・東大に効率よく合格したければ聖光学院か
冒頭の記事では工藤校長先生は「しなやかな教育方針」を標榜されていますが、聖光が東大現役合格率で開成を抜いて首都圏トップになった背景には学校としての緻密な受験指導や管理体制があると思います。
開成の場合、開成に来たおかげで東大コースから外れる、もしくは浪人する羽目になった生徒はかなりいると思っています。
そうした場合、開成を選ばず、聖光学院で教育・指導されていたら、東大に楽に合格できたかも知れません。
・開成の教育の意義
ほったらかしでも圧倒的な才能に囲まれてトコトン好きなことをやらせてくれる開成は、将来のリーダーとしての資質を伸ばせる場所と大きくとらえるとよいと思います。
大体高校3年生の5月に運動会という最大のイベントを行う、というのは受験の妨げだとは言われますが、変えることは考えられません。
多少の遊びや遠回り、犠牲はあるかも知れませんが、自己責任で才能を伸ばす、という感覚があります。
息子も開成に入学するまではおとなしい性格でしたが、校風に影響され、随分と男っぽくなりました。高校3年生の運動会でリーダー役をやりますので、自然にそうなりますし、組織対応力もつきます。
いつも同じ結論になりますが・・・
お子さんに両校の運動会や文化祭を見てもらって、自分でどちらの学校がよいかを決心してもらうとよいと思います。
子供なりに将来自分がこうなりたい、という憧れが出発点になると入学後の成長につながりますし、受験勉強の支えになるのではないでしょうか。