ノリノリ散歩 -19ページ目
都心でこのような半鐘のある光景を
見ることはほとんどない
郊外に出て、偶然出会ったのが、この釣鐘である
実際、手に持てば、かなり重いと思うが、
これまでに持ったことはない
田舎では、子供の頃に、
この半鐘がかなり活躍していたように思う
小学2年の頃だった。
近くの大きな旅館が焼けた時、
カンカンカーン
と急を知らせる
音を聴きながら、
ブルブルと足や身体が震えていたことを
今でも鮮明に覚えている
また、ヤンチャ盛りの頃は
この半鐘のある火の見ヤグラに昇り、
悪童たちと時代劇のヒーローになって
チャンバラ遊びをしたのを想い出す
その時は、ミッチリ母親に叱られたものだ
半鐘を見ると
私にとって“恐い
”というイメージと
“愉快で楽しかった
”という懐かしいイメージが
重なり合って現れる
休日の午後である
降り注いでいた雨がやみ、
時折、その雲と雲の切れ間に
太陽の光が射し込んでいた
“エイヤッ
”とばかりに軽装なスタイルに着替え、
電車に乗り、
近くの雨に濡れたアジサイ公園に向かった
アジサイ公園に向かう途中の
遊歩道の両サイドにも
色とりどりの美しい草花に混じって
アジサイが色ツヤある肌を
目一杯見せていた
30分ほどゆっくりとそぞろ歩いていくと
アジサイ公園に到着した
その光景は、まさに別天地
異空間である
アジサイが、赤・白・紫・ピンクなど
色彩も豊かでとてもキレイである
カタチも大きさも、それぞれ似たようだが
実に個性的である
雨に濡れたアジサイの素晴らしさは
文字通り、筆舌に尽くしがたいものがある
自分が心から応援するチームは
ファンならば、誰でも熱いエールを送るものだ
勝った場合はもちろんのこと、
負けた時においてこそ
である。
先日、西武ドームで西武vs阪神戦を観戦した
私は西武のK選手が好きなので、3塁側に座った
阪神ファンが東京にこんなにもいるのかと思うくらい
阪神側の席はファンで溢れていた
時折、その熱気に触れたくて、阪神側に移動してみた
そこで、すさまじいというか、
感動的な阪神ファンの姿を目にした
老人が簡易な身障者用ベッドに横に伏しながら、
声を枯らして応援しているではないか
頭にハチマキを、
そして阪神のユニフォームを掛け布団代わりにして
見守り続けているのである
そこには
“俺が絶対守り抜くぞ
”
という、力強いメッセージが込められていた
この日は、西武が勝ったものの
勝敗に関係なく、
その姿と声は、全ての選手達に届いたであろう

