ビルや路地の裏には、先月の大雪の跡が残っている
ところどころに、赤い花が寒椿の如く白い雪の上に落ちていた
固く凍りついた雪道を歩くと、ついスリップして、転倒しそうになる
久しぶりに都心にある寺社の境内を、いくつか散歩してみた
一歩、中に入ると、人の気配はまったくしない。
シーンと静寂、そのものである
既に境内の雪かきは終わっていた。
しかし、ある禅寺では、昔懐かしい「かまくら(雪洞)」が残されていた
そこで、勝手に想像してみた
それは、修行僧の若い禅僧が、この「かまくら」に入って
念仏を唱えている姿である
そのうち次第に心が清らかになってきたような気がする
たまの休日に思わぬ発見と喜びの種が、
身近なところで見つかるものだ