大学物理をここで扱うデメリットはほとんどないと言ってよいでしょう。
強いて言うならば、数学的表現がムズイと感じることだと思います。
なぜなら、高校数学で扱われていない数学の知識を、
大学の数学は必要とするからです。
たとえば、ベクトルの「外積」。
このような知識は、大学物理の最初の授業で簡単に扱われる程度で、
その後は当たり前のように使われます。
大学生の中には、高校物理と大学物理は全く別物だと感じてしまい、
大学入学後に物理の専攻を断念する人も残念ながらいるようです。
私自身も、大学の電磁気学を高校物理の知識と結び付けて理解するのにひと苦労しました。
そのようなことが待ち受けている理系志望者にとって、
平易な大学物理を高校時代の段階で触れておくことは、
高校で身につける知識をスムーズに大学で活かすことができるという点で、
大きなメリットであると私は考えています。
そして、大学物理を通して、物理学の統一性と美しさをいよいよ知らされることと思います。
もし意欲のある生徒は、当ブログの「大学物理」の記事を、
毎週楽しみに読んでみるとよいでしょう。